赤ちゃん連れ二人旅の食事事情:6か月長女とのイタリア3週間二人旅その7

目次

15年前に6か月の長女とイタリアを旅したお話

現在高校1年生の長女が6か月のとき、二人でイタリアを旅したお話をご紹介しています。お子さん連れで旅に出たい。でも無理!と思い込んでいる方の参考になりますように。

◆これまでのお話

長女の誕生と密室育児と読書三昧:6か月長女とのイタリア3週間二人旅その1

私が影響を受けた本:6か月長女とのイタリア3週間二人旅その2

赤ちゃん連れ旅行の情報収集とプランづくり:6か月長女とのイタリア3週間二人旅その3

赤ちゃん連れ旅行のグッズと練習:6か月長女とのイタリア3週間二人旅その4

赤ちゃんと二人旅 バス・電車・飛行機のコツ:6か月長女とのイタリア3週間二人旅その5

赤ちゃん連れ二人旅のお宿選び:6か月長女とのイタリア3週間二人旅その6

赤ちゃんとの外食は、気にしすぎないこと

赤ちゃんとの二人旅の場合、心配なのが食事どころです。ファストフードやコンビニで済ませる手もありますが、私がイタリアを旅した15年前はそうしたお店は見つけられませんでした。

しかし、イタリアの食事処は、ものすごく高級なところは行っていないのでわかりませんが、ristorante といわれるある程度あらたまったレストランでも、子供と一緒に利用することができました。

まして、trattoriaという食堂のような規模のお店は、まったく問題なく利用できました。

イタリアの飲食店では、忘れられない経験がいくつかあります。

例えば、trattoriaで6か月長女がかなりうるさく泣いてしまったことがあります。

私は日本で、同じように子供が泣いたとき、頼んだ料理が全部出てきていないのに
「他のお客様の迷惑になりますので」
と帰るよう促され、まだ食べていない料理も
「作っていたから」
という理由で、支払いを要求されたことがあります。

その経験から、イタリアでも、
「また、白い目で見られる」
と小さくなっていました。

給仕にきてくださった女性スタッフに
「ごめんなさいね」
と声をかけました。

すると、その女性はキョトンとした表情で
「なぜ謝るの???」
と聞き返されます。

「だって、子供が泣いていてうるさいでしょ」
と私。しかし、女性スタッフは
「赤ん坊が泣くのは、当然でしょ」
とニッコリ。店の奥に入ったかと思うと、音のなる人形を持ってきてくださり、娘の気を紛らわせてくださいました。

そこで、ずっと下をむいていた目線を上げると、周りを見渡しました。

店は満席に近い賑わいです。しかし、私と娘を舌打ちしたり、眉間にシワを寄せて見たりしているような人は皆無でした。

無関心ということか……よその赤ちゃんが泣いていることは、どうでもいいし、当たり前なんですね。

一方で、旅の途中では、子連れを理由に親切にされることがしばしばありました。

「ママは頑張っているから」

とランチにジェラートを特別に出してくれたり、食事を終えて店から出ようとしたときに

「娘さんにご加護がありますように」

ヨハネパウロ2世の写真をくださったおばあさまもいらっしゃいました。

-子育てママや子供を非難はしないけど、見守りフォローする。

そんなイタリア社会の親子を見守る雰囲気は本当に快適でした。

イタリアの飲食店の皆さん優しかった

では、イタリアでよくしてくださった店員さんたちをご紹介します。

イスキアのスパリゾートのコックさん

イスキア島では、温泉施設のParco Termale Aphrodite-Apollonに出かけました。

イタリアの温泉は、屋外プールのような雰囲気で、水着を着て利用します。その施設の軽食どころに立ち寄りました。

温泉施設の食堂ということで、あまり期待はしておらず、厨房をチラリと除くと、コックさんと目が会いました。

隣にはピザの生地を伸ばす職人さんの姿も見えました。これは意外に美味しそう?? ということで、さっそくその店に入りました。

どうですか、この雰囲気!

節約旅行だったので、ただのトマトソーススパゲティをお願いしたのですが、トマトソースも麺もチーズも美味しい! これは衝撃的でした。

ここは開放的で潮風も心地よいのか、娘もご機嫌。

離乳食は始まっていたので、パンの硬いところをおしゃぶり代わりに渡してやると、真剣にカミカミカミカミしていました。

カプリ島のリストランテのコックさん

カプリ島についた日、腹ペコなのにお店が見つからず、最初に発見したのはリストランテ。

「リストランテに子連れなんていいかしら……」

とビクビク入店し、料理を食べていたら、奥からこのコックさんが出ていらっしゃいました。

聞けば、

「ぼく、赤ちゃんが大好きなんです。日本人の赤ちゃんがやってきたと聞いて……抱っこしてもいいですか?!」

と高揚した様子でお願いされました。

この初来店のあとも、ベビーカーで店の前を通ると

「帰りは寄っていってね」

とスタッフの方からいつも声をかけられました。

こちらはリストランテだったので、少し価格は高め。魚介類やお肉などのメニューも多く、洗練されたお味でした。ちなみに、右手のノートは旅の記録です。このノートのおかげで、今、15年後に旅行記を書くことができています。記憶ではなく、記録を残しておくことって大事ですね。

ローマのトラットリアのギャルソン

ローマにつく頃には、長女は6か月を迎え、

「かまってよ~」

という自己主張が激しくなってきました。ローマに入ってからは、落ち着いて外食できないくらいです。成長とはいえ、困っていました。

ある日のことです。

連泊していたB&Bの近くに美味しそうな雰囲気のトラットリアを発見。ベビーカーで眠っている娘と一緒に入食事をはじめました。

ところが、食事も半ばというとこで、娘がぐずりはじめました。

娘を抱き上げ、ゆらゆらとゆらしたり、声をかけてなだめたりしながら、右手ではパスタを巻きつけて口に運ぶという、曲芸的な動きをしていた私。

それを見ていたギャルソンさんが……

はい、だっこ!

私が

「うるさくしてすみません」

と頭を下げたところ、

「食後のお飲み物は、何になさいますか。マダム」

とニッコリ。

え、いいんですか? とカプチーノを頼んだところ、かしこまりましたとお辞儀し……

そのままお仕事再開!

娘をだっこしたまま、厨房に入って注文を伝えたり、料理の皿を他のお客様に運んだりしていました。娘は今までのグズグズがうそのようにおとなしい。

お客様たちは

「あら、かわいいわね~」

という雰囲気で、ギャルソンさんに声をかけていらっしゃいます。

私がカプチーノをゆっくりと飲み終わるころ、戻ってこられ、

「また来てくださね」

とまたにっこり。

この店に、度々足を運んだことは、もちろんのことです。

ローマのバルのお兄さん

こちらもローマの宿の近く。バルという、喫茶店と立ち飲み屋さんがくっついたような形態のお店では、コーヒーを飲んだり、夕暮れにはビールを楽しんだりと、一日に数回立ち寄ることもありました。

お店の方とも挨拶を交わすようになりました。娘はこちらのお店でも人気。とくにかわいがってくれたのが、こちらのアントニオさんです。

私が落ち着いてお茶を飲めるようにと、よく抱っこをしてあちこち回ってくださいました。

日本のカフェで「子連れでこんなところにくるなよ」と若い女性から舌打ちされた経験がある私としては、夢のような毎日でした。

イタリアで美味しかったものあれこれ

外食でないところでも、美味しいものはいろいろいただきました。

イタリアのホテルの朝ごはん

 

イタリアに入国した最初の朝ごはんです。

私は、以前食べたドイツやオーストリアのホテルでの朝食を想像。硬めのパンや多彩なハムやソーセージ、卵やチーズがならんで……とワクワクしていたら

料理してないやんけ!

とツッコミ。せめてリンゴをカットくらいできないものかと、この朝はちょっとがっかりしてしまいました。

ただ、イタリアの朝ごはんは、「甘いパンやタルトとコーヒー」というのが一般的だそう。このイタリアの常識を知ったので、その後、保育園の連絡帳に「朝ごはんはおかずも食べましょう」と書かれていても、「イタリアスタイルだもーん」と、おおらかに受け止めることができました。

イスキア島の農家民宿の朝ごはん

イスキア島ではアグリツーリズモという農家民宿に泊まりました。少し寝坊した、泊まった翌日の朝ごはんはこんな感じでした。

 

パンとジャム、生ハム、オレンジジュースは自家製です。コーヒーやヨーグルトと一緒に、ゆっくりいただく時間は、日本での毎日とは別の世界のようでした。そうそう、こういう朝ごはんを思い描いていたんですよ!

イスキア島の農家民宿の夜ご飯

同じアグリツーリズモのある日の夕飯はこんな感じです。

松の実とバジルのペンネ、朝取りのそら豆、自家製の生ハム。このあと、メインのお肉と甘いものが続きます。

イスキア島の名物料理は「ウサギの白ワイン煮込み」だそう。島で魚ではなくウサギ?と思ったら、ウサギがもともと多い島なので、ウサギは農作物に害を与える狩られる動物なだそうです。お味は、鶏肉みたいで、美味しゅうございました。

お料理の量は、少なめでいいと伝えても、「余れば家畜の餌になるから気にしないで」と日本の2人前以上の量が出されました。少食の方は、イタリアンサイズにびっくりするかもしれません。

そら豆はなんと生。新鮮なら生で美味しいとのことです。自家製の生ハムは、今までの人生で一番美味しい生ハムで、長女もアムマムとしゃぶるのが大好きでした。

私達があまりにも生ハムを褒めるので、このお宿を離れるときには、

「これからの旅で食べて」

とホイルではさんだ生ハムをぐるぐるまきにして、たっぷり持たせてくれました。

イスキア島の離乳食

こちらは長女の離乳食。イスキアのアグリツーリズモでご主人が作ってくれました。

イタリアには、「離乳食用のパスタ」という小粒(米粒大)のパスタがあるそう。それを買ってくるように勧められ、購入してきたところ、離乳食を作ってくれました。

作り方はとってもシンプル。

茹でたパスタに、朝しぼったばかりの自家製オリーブオイルをかけ、パルミジャーノ・レッジャーノをたっぷりかけます。

これ、長女、大好き!

むしゃむしゃとたくさん食べてくれました。今でも長女は生ハムやパルミジャーノ・レッジャーノが大好きです。

カプリ島のお惣菜屋さん

イタリアには、日本でいう「量り売り惣菜の店」をよく見かけました。

これがまた、どこも見た目に鮮やか。食べると美味しいの! お気に入りのお店を作っておくと、働くお母さんは楽でしょうね。

ローマのB&Bの朝ごはん

ローマの宿はベッド&ブレックファストという、朝食付きのお宿だったので、正直、朝食には期待していました。ところが、その期待はちょっと裏切られました。

イタリアは昼食や夕食の豪華さに引き換え、朝ごはんは地味。こちらのお宿では、

・袋に入った甘いパン(冷蔵庫から出してひんやり)

・牛乳

・雑穀系の甘くないビスケット

と、なぜか

・中国茶

「朝はコーヒーが好きだ」

と伝えたら、

「日本人だからお茶だと思って、中国茶を買ってきた」

とのこと。イタリア人から見ると、日本も中国も大差ありませんね。

「日本でもコーヒーは飲まれている。私はコーヒー好き」

とお伝えしたところ、エスプレッソをいれてくれました。すんごく美味しいエスプレッソでした。

ローマの部屋ご飯

ローマでもお惣菜屋さんはよく見かけました。ローマに来た頃は、長女の自己主張が賑やかなときだったので、たまにはお部屋ご飯を楽しみました。

こういう、ぐーたら気を使わない感じも、いいですよね。

赤ちゃん連れ旅行でも食事は楽しめる!

赤ちゃん連れの旅の食事は、無理しすぎず、気を使いすぎないのがポイント。子供だって母親だって、食べることは当たり前です。

あまりに騒がしくするのは大人が騒ぐのと同様にもちろん迷惑ですが、子連れだからとことさらに卑屈になる必要もありません。

食事選びの面白いところは、高価格でラグジュアリーなお店が美味しくて快適だとは限らない点。安い店、気さくな店、手軽に買える店でも、希少な素材、美味しい料理、快適な空間、温かい交流を楽しむことができます。

いいお店を見つけるには、やはり地元の方の口コミがいい(赤ちゃん連れだとわかっていれば、赤ん坊と行けそうな店を教えてくれます)。外食や惣菜量り売り、自炊のできる宿も活用して、うまく「食」を楽しみたいものですね。

 

 

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