15年前に6か月の長女とイタリアを旅したお話
前回から、現在高校1年生の長女が6か月のとき、二人でイタリアを旅したお話をご紹介しています。
お子さん連れで旅に出たい。でも無理!と思い込んでいる方の参考になりますように。
著者「おぐにあやこ」さんにメールを出す
『ベイビーパッカーで行こう』は、読めば読むほど、私好みの旅でした。観光地はなるべく避け、ひとつの場所に長めに滞在し、その土地の方と交流する。その中で、赤ん坊を連れていればこその出会いや交流を著者おぐにさんは楽しみ、その過程で、母となった自分に自信を取り戻していきました。
こんな旅がしたい。でも、英語も満足に話せない私に、できるだろうか……。
当時は、今と違い、インターネットを使って情報発信することはまだまだ珍しく、書籍著者に感想などを伝えたいときは、出版社の読者カードくらいしか手段がありませんでした。メールアドレスを持っている一般人も、多数派ではなかったと思います。
しかし、おぐにあやこさんは、書籍のプロフィール欄に、メールアドレスを公開していらっしゃいました。また、我が家には幸いなことに、出産前に購入したパソコンがありました。
そこで、私は、おぐにあやこさんにメールを出して、おぐにさんの思いへの共感を伝え
「私にもできるでしょうか」
と相談しました。
返信をいただけるとは期待していなかったのですが、それから間もなく、おぐにさんから返信をいただきました。
「できますよ。なんでも質問してください」
という励ましでした。
私も、旅に出られるかもしれない
私の目の前に、光が差しました。
インターネットで赤ちゃん連れ旅の情報を検索
それから私は、書籍とインターネットで行く先を探し始めました。
それまでの一番のお気に入りの国といえば、ベトナムでした。でも、赤ん坊連れであることを思うと、治安と衛生面でやや心配です。
おぐにさんと同じスペインに行こうか。いや、それではただの「ベビーパッカーをたどる旅」になってしまう。それは面白くない。
あれこれと迷っていました。
どうせ子供を連れて旅するなら、「ママ」に優しい国がいい
それだけは決めていました。そんなとき、「ラテンの国は子供に寛容で母親にやさしい」という話を読みました。
そこで、ひらめきました。
そうだ、イタリアに行こう!!!
イタリア料理はもともと大好きです。サンピエトロ寺院もヴァチカン美術館にも一度は行ってみたかった。私の好きな料理研究家・有元葉子さんも家を買うくらいイタリアがお好き。
それになりより、イタリアといえば……
マンマの国
です。
アメリカ人が
「Oh,may God!」
という場面で、イタリア人は
「Manma mia(私のママ)!」
というくらいですから、「ママ」が大事にされないわけがない! そうだ、そうだ、イタリアだ。
私はイタリアの情報をネットや雑誌、書籍で集め始めました。
イタリア子連れ旅行のプランづくり
イタリア語はまったく話せず、英語も堪能ではない私は、最初、ツアーをチェックしました。しかし、日本のツアーは、毎日午前と午後で別の町にいるような慌ただしいものが多いようです。
赤ん坊連れの身としては、連日移動するのは、子供の負担が心配です。毎日観光するのも、子供の不調を見逃す恐れがあります。
1日 移動
1日 休憩
1日 観光
と考えると、1都市最低3日は滞在したいところです。
こんな時間的に贅沢な旅は、自分で手配する必要があります。
飛行機は、格安航空券で期間最安値と思われるチケットをゲット。宿はできるだけネットで予約し、現地で変更できそうなら現地でもっとよい宿を探す作戦にしました。
当時はホームページを持っている宿泊施設はまだまだ少なく、私の予算の中ではちょっと贅沢なお宿しかネットで見つけることができなかったのです。
調べながら、わからないことがあるたびに、おぐにさんにメールしていました。
Q:紙おむつは持参すべきですか、それとも現地で買えますか
A:現地で買えますよ。イタリアの人も紙おむつを使いますから
Q:現地で宿を借り換えたいときは、どこに相談にいきますか
A:観光案内がたいていの観光地にあり、そこで宿泊先の相談に乗ってくれます。
といった些細な疑問をぶつけては、ご回答いただきました。
当時のメモ
当初、3月初旬(長女5か月)に考えたプランはこうでした。
1日 出発 成田発
2日 ナポリ着
3日 ナポリ観光
4日 ナポリ発イスキア着
5日 イスキアでのんびり
6日 イスキア観光
7日 イスキア発カプリ着
8日 カプリ観光
9日 カプリ発サレルノ着
10日 サレルノからポンペイ観光
11日 サレルノからパストエム観光
12日 サレルノ発ローマ着
13日 ローマでのんびり
14日 バチカン観光
15日 ローマで土産調達
16日 予備日
17日 予備日
18日 予備日
19日 ローマ発
20日 成田着 帰宅
予約ができるのはホテルが主でした。
私が泊まりたいと考えていたユースホステルやアグリツーリズモ(農家の民宿)などの格安宿は当時、メールアドレスもないところが多く、現地に入らないとできないようでした。
メールアドレスのあるところには「6か月の赤ん坊と一緒に泊まりたい」とメールしましたが、すべて「赤ん坊はNG」と断られてしましました。
「断られてもいいや。宿はたくさんあるだろうし、現地の紹介所だってあるもんね」
子連れが原因で冷たくあしらわれても、前向きに考えられるようになってきました。私は旅へのトレーニングのつもりで、ベビーカーを押して外に出るようになりました。
長女は、離乳食が始まったころでした。
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