3月3日はローマからポンペイ遺跡の日帰り旅行を計画していました。バス、地下鉄、電車を乗り継いで移動しました。
【ヴィッラ・リテルノ(Villa Literno)駅で時刻表を確認】
ローマのバス&地下鉄の乗り方
バスはチケット購入と打刻を忘れずに
3月3日はポンペイへの日帰り旅行にでかけました。テルミニ駅から出発する電車に乗るため、5時30分ごろに宿を発つ予定でおりました。
が、年頃の娘の支度はなかなか整わず、5時45分ごろ宿を出ることに。私たちがバスに乗れるかどうか心配した宿のご主人のマウロさんが、テルミニ駅まで送ってくれると申し出てくれました。
ローマのバスや地下鉄は予め、チケットを買って乗ります。バスとメトロ(地下鉄)、トラム(路面電車)は、全てはATACという同じ会社が経営しているので、チケットも共通だそうです。
チケットは駅の券売機のほか、「タバッキ」という何でも屋さんやで購入することができます。
今回は前の日のうちに、タバッキでチケットを買っておきました。
1番安いものが100分1.5ユーロというチケットです。100分乗り続けると、けっこう遠くまで割安にいけそうですが、お宿からテルミニ駅は20分程度で到着します。
こちらがバス停です。
路線番号と到着駅がタテに表示されています。
目当てのバスに乗ると、忘れてはならないのが、切符の打刻です。
マウロさんが打刻の仕方を教えてくれました。
チケットを持っていないだけでなく、打刻を忘れても、罰金の対象だそう。罰金はけっこう高くて50ユーロもするらしいのです。
ただし、普段は切符をチェックするスタッフもいないワンマンバス。マウロさんのようにフリーパスを持っているひとは打刻の必要もないので、それに紛れてキセルも簡単にできてしまいそうです。
ただ、時々係の人が乗り込んできて切符のチェックを始めると、かなり厳しく取り締まられるそう(日本の自動車のスピード違反みたいなノリか??)なので、小心者としては、いや、倫理的にみても、チケット購入と打刻はキチンとしておきたいものだと思います。
ローマの地下鉄はシンプル路線
バスだけでテルミニ駅に行くこともできますが、マウロさんのオススメに沿って、地下鉄にも乗ってみることにしました。
チケットはバスも地下鉄も共通なので、自動改札を通すだけで、地下鉄のホームに入ることができます。
こちらが自動改札です。
「ローマに住んでいるとたくさん歩くから、歩くのが速くなる」
というマウロさん。70歳を超えたお歳にも関わらず、私たちが小走りでないとついていけないスピードでスタスタと歩いて行かれます。オタオタしているうちに、地下鉄のホームに着きました。
日本の地下鉄に比べると、薄暗く殺風景な印象です。
この地下鉄でテルミニ駅に着くと、またもスタスタと電車の駅に向かいます。
個性豊かな列車を乗り継いでポンペイへ
イタリア最大の駅・テルミニ駅に到着!
テルミニ駅はローマの玄関口ともいえる中央駅です。この駅が、イタリアで1番大きな駅だそう。
【テルミニ駅、夜の外観】
駅の構内には、飲食店や服屋さんなど、オシャレなお店も入っていて、ぐっと都会な雰囲気です。
お店をゆっくり見たいところですが、今は電車の発車時刻が気になるところ。マウロさんも、速く、速くと急かします。
まずは、時刻表を確認。
こちらの電光掲示板に、電車の名前や発車時刻などが表示されています。
ホーム番号はその日に決まるのか、発車時刻の20分くらい前に点灯しました。ホーム番号を見つけると、
「こっちだ、こっちだ」
と手招きして歩き出すマウロさん。
ホームに向かうゲートで係員さんにチケットを見せて、ホームに入りました。
といっても、ここでも私の分しかチケットはチェックされませんでした。降りる駅には改札がないことが多いので、娘たちはキセル可能だったことになります。いや、しませんよ、しませんけど!
チケットは日本でも購入可能
ちなみに、電車のチケットは、テルミニ駅のチケット売り場が混み合っていたときに備えて、行きの分だけは日本で購入しておきました。トレニタリアの公式サイトで買うことができます。
日時と乗る駅、行き先を入力するといくつかの候補路線が案内されます。その中から、乗る列車を選び、乗る人の名前やパスポート番号を入力。クレジットカードで支払いすれば購入完了です。
購入手続きが終わると、メールアドレスに以下のようなPDFのチケットが送られてきます。
このチケットを駅のホーム入り口で、係員さんに見せてホームに入ります。
スマホで見せてもOKですが、電池切れなどスマホのトラブルがないとも限らないので、自宅でプリントアウトして持参しました。
なお、今回は価格が安いこと、乗ったことのない路線をチョイスしたので、乗り換えが2回あり、時間もかかっています。
もっと速くローマからポンペイに向かうことも可能です。
その場合は、トレニタリアの特急でローマからナポリに向かい、ナポリからヴェスヴィオ周遊鉄道を利用するとよいでしょう。帰りは遅くなってしまったので、そのルートを利用しました。
発車ベルはなし。電車はいきなり発車します
宿を出るのが遅くなったうえ、よくわからないルートで連れられるまま追いかけてきたので、気持ちは焦りましたが、発車時刻の15分前に電車に無事乗ることができました。
「なにかあったら、電話かFacebookメッセージをしてね」
と心配そうなマウロさんとはここでお別れです。
出発のベルも放送もないうえ、時間きっかりに運行されるわけでもないそうです。
時間にはゆとりを持って電車に乗り込んで、席について出発を待つと安心ですね。
個性的な電車の乗り継ぎも楽しい
私たちが乗った最初の列車は、ローマのテルミニ駅を6時56分に出発。最初の乗り換えまで2時間ほどあります。
車窓の風景をのんびりと眺めたり、我が家の電車での時間つぶしの定番遊び「絵しりとり」をしたりで、時間が過ぎていきます。
「絵しりとり」は、口を利くのは禁止。絵だけでしりとりをしていく遊びです。
そうこうしているうちに、8時55分にヴィッラ・リテルノ(Villa Literno)駅に到着しました。
ここでは乗り換え時間が10分と短いのですが、やらねばならぬことがひとつありました。
それは、トイレ!
上の写真の奥、右手にトイレがあります。走れ、走れ!
なんとか、時間内にお手洗いを済ませ、ホーム番号を確認したら、次のホームに向かいました。
次の列車は、9時5分発。ちょっとキレイな列車です。それにしても、なんだか座席が変わっています。
なんでしょう、この空間を無駄に使ってる感じ。贅沢ですね。
また、今回の列車には、次の駅の表示がありました。
しかし、この表示が不正確でした……。
「次の駅カンピ・フレグレイ(Napoli Campi Flegrei)」
とずーーーーと何駅も表示されています。それは私たちが降りる駅名です。列車が止まる度、
「あれ? まだだよね」
と繰り返していると、近くにいたおじさんがお目当ての駅が近づいてきたときに
「ここだよ」
と声をかけてくれました。
ちなみに、このカンピ・フレグレイ(Napoli Campi Flegrei)という地名の意味は「燃え盛る平野」とのこと。
ここは、ナポリの西に位置する長さ13キロもあるカルデラなんだとか。
大規模噴火の可能性が指摘されているにも関わらず、このカルデラ内には人も住んでいて都市もあるそう。
これから向かうのが、火山の噴火で滅亡した街・ポンペイなだけに、ちょっとドキドキしてしまいます。
カンピ・フレグレイ(Napoli Campi Flegrei)駅には、9時35分に到着しました。次の乗り換えは、9時42分です。
急げ、急げ!と次の列車に飛び込んでまたびっくり。
座席が公園のベンチみたいです!
このシートは電車の揺れが腰を直撃。また、お尻がすごく冷えました……。
ここからは、電車はナポリ市街地を通らず、海沿いを進みます。
自分の力でどうにもならないことは受け入れよう
実は、イタリアに滞在中は8日まで、天気予報はずっと雨続きでした。
海が見えてきましたが、小雨がポツポツ降ってきて、どんよりした様子。
まるで富山の日本海のように、鉛色です。せっかくイタリアにきたのになあ……青い空と海ならどんなに晴れ晴れとした気持ちになるでしょう。
「きっと晴れていたら、すごくキレイだろうね」
と口にしてから、ハッとしました。
というのは、今回のイタリア旅が雨続きになることは日本にいるときから分かっていたので、
「天気は私たちの力でどうにもならないことだから、天気への不満は言わないようにしようね」
と約束していたからです。
これは、私が子供たちに以前教えた言葉「ニーバーの祈り」を踏まえてのことです。
この言葉は、アメリカの神学者、ラインホルド・ニーバーが作者されている以下のようなものです。
God, give us
grace to accept with serenity
the things that cannot be changed,Courage to change the things
which should be changed,
andthe Wisdom to distinguish
the one from the other.神よ、お与えください
変えられないことを受け入れる心の平穏と
変えられることを変える勇気と
そして
それらを区別する叡智を
……「天気は変えられない」と言っていたのに、うっかりしていました。
「お母さん、雨でも晴れでも、キレイだよね」
と高1長女。
そうだ、そうだと海を眺めているともう到着時刻になりました。
10時45分、ポンペイの駅に到着しました。外はやっぱり雨降りで、おまけに寒い。でも、もうそれは言わない約束です。
ポンペイ駅からまずは、16年前に滞在した街なかを歩き、それからポンペイ遺跡に向かう予定です。いざ出発!
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塩サバに胡麻をまぶして焼いてみました
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