「ママ起業家」の皆さまと情報交換
昨日は、この夏オープン予定のママオフィス・おやとこ主催のフリーランスママのランチ会に参加させていただきました。
参加したのは10人。ほとんどが未就学児をお持ちの女性でした。それぞれ、自分の得意なこと、好きなことを仕事にしてらっしゃいます。
フリーランスになるきっかけは「夫の転勤」?
お話をしていて気付いたのは、「夫の転勤についていくため退職して…」という方の多いことです。
転勤というのは、一緒にいくのも大変(それまでのキャリアも人間関係も断絶し、まったく見知らぬ土地で仕事や日々の暮らしを再構築しなくてはならない)、ひとりで行ってもらうのも大変(育児を全面的に担わないといけない。母親も仕事をしていたら、一層大変です)と常々思っておりました。
大企業を辞めて来られた方、それまでの仕事では就職先が見つからず自分で経験を生かしたビジネスを始めた方などのお話を伺いました。そのたくましさを頼もしく思うとともに、改めて「転勤」ってなんとかならないものかなあと考えさせられました。
かつては私も夫の転勤などで、住む土地と仕事を変えた母親のひとりです。富山にUターンしてきたときは、4歳と2歳の子供をもつ無職の妊婦でした。
ママ起業家の皆さんとお話しながら、私自身が三女を出産してから、再就職先を捜していたころのことを思い出しました。
派遣、フリーランス、正社員、派遣、そして正社員
私も夫の仕事の都合に合わせて引っ越し、そこで仕事を探すことがありました。どうやって職場を見つけ再就職してきたのかということが、もしかすると参考になる方もいらっしゃるかもしれないので、ご紹介したいと思います。
・新卒は富山で正社員の新聞記者(22歳)
大学4年生のときに就職活動をして、地元の新聞社に就職が決まり、新卒時は新聞記者になりました。
「中高年には女子大学生の区別がつかないだろう」と、他の女子学生があまり着ないパンツスーツやベージュや灰色のスーツで試験を受けていました。そのころから、「差別化」をなんとなく意識していたようですね。
・横浜で派遣社員の編集アシスタントに(23歳)
夫との結婚を機に新聞社を退職し、横浜市へ転居。正社員の仕事を見つけるまでのツナギにと、派遣会社に登録しました。就職情報誌の原稿を集めたり、整理したりする編集アシスタントになりました。文章を書く以外のスキルもないため、派遣会社の方は、マッチする職場捜しに苦労されたと伺いました。
そのころ、「女性には経理がオススメ」とひとに勧められ経理事務の募集に応募するも、「経験者がいい」と不採用でした。
・川崎で再び正社員に。初めての一般事務・接客・営業事務(24歳)
「核家族では家族を持ちながらマスコミは無理」と考え、もともと関心のあった健康産業に注目。就職情報誌で見つけたフィットネスクラブ経営の会社の求人に応募し、採用いただきました。
まったく未経験の職種でしたが、元気がいいことと、自分の要望をはっきりと伝えていたのがよかったと後日伺いました。
・第2子育休中に在宅ライターの副業開始(29歳、子供は2歳・0歳)
子供の病気などで職場に迷惑をかけることを気にして、辞めた方がいいのではと悩みました。どうせ退職するなら、好きだった「書く」仕事に戻れないかと、育休中に東京都内の出版社のHPで見つけた「在宅ライター募集」に応募。面接には、子供たちを民間の託児ルームに預けて向かいました。
「自分の書いた記事を持参すること」とありましたが、「今は持っていない」と相談したところ、面接時にその場で資料を見ながら記事を書くことになりました。その文章を見てからの採用となりました。
・夫の転勤に伴い退職。仙台で在宅ライターを続けながらウェブデザインを学ぶ(30歳、子供は3歳・0歳)
フィットネスクラブを退職し、仙台市に転居。在宅ライターは細々続けながら、ハローワークの職業訓練でウェブデザインを学びました。
この間、地元タウン誌のライターに応募するも「土地勘のない人には無理」と不採用。
・再び派遣社員に(31歳、子供は3歳・1歳)
訓練終了後、派遣会社に登録。地元企業の情報サイト編集の仕事を得ました。
採用の決め手は、情報サイトのテーマが偶然、私の趣味と合致していたことでした。
・第3子妊娠と夫の病気を機にUターンを決定(32歳、子供は4歳・2歳)
派遣社員を辞めて無職となって、富山に帰郷しました。
これから、何ができるだろうかと不安でした。
・再び正社員に。念願の編集者となる(33歳、子供は5歳・3歳・0歳)
地元の育児情報誌をつくっている編集会社の求人をハローワークで発見し、ダメ元で応募し採用。「子供が小さいとバレたら採用されないかも」とおそれ、3か月の三女を「もうすぐ1歳で、もうすぐ卒乳です」と表現(もう、時効ですよね)。
紙媒体の編集者募集でしたが経験はなかったため、「実績」を見せようと、在宅ライターとしての記事やウェブサイトの記事のファイルや、広報委員長として編集した幼稚園の広報誌も持参し、編集職への思いをプレゼンしました。
「面接に来た人の中で、一番しっかりしていましたよ。この人が入るといいなあと思っていました」
と後日、同僚から教えてもらいました。ありがとう。
ここまで、独立前の就職活動をご紹介しました。「引っ越し&再就職」を何回かしてきて感じるのは、不採用になるときはスキルや経験を理由にされることが多いのですが、採用されるときの決め手はスキルや経験じゃないことも意外に多いということです。
「見分けがつく」「元気がいい」「自分の要望を伝えることができる」「趣味が合う」「志望理由をわかりやすく説明していた」「やりたいという思いを熱く語っていた」といったスキルや経験以外のことも、採用が決まることもあります。というか、取り立てたスキルのない私の場合は、そればかりでした。
この経験はきっと将来に向けた糧になる
夫の転勤に伴い退職したお母さん。「ご家族で一緒にいること」を一番に考え、いろいろ悩まれた結果の決断だと思います。
慣れない土地で働きたいと思っても、これからの再就職活動に不安を感じたり、「私にできることなんてない」と感じているかもしれません。
でも、新しい土地にも、あなたに合って、あなたが求められている職場やあなたが働くことで笑顔になるお客さまが必ずいます。
スキルや経験が足りなかったとしても、ほかにも採用の決め手はいろいろあります。これをきっかけに、新しいスキルや経験を得ることもできます。
やりたいことがあるなら、勇気を出してぜひ求人に応募してみてください。自分で起業するのもいいと思います。ボランティア活動や勉強をするのもいいと思います。
いろんな情報を提供している施設や団体が、あなたの引っ越し先にもあることでしょう。
きっと5年先、10年先に
「あの転勤がきっかけで、いろんな経験ができた。おかげで、こんなによくなった」
と振り返る日がきます。
少しの勇気から、広がる世界がありますよ。応援しています!
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