できることなら避けたい生理トラブル
女性がスポーツを楽しむ上で避けられない問題があります。
【東京の女性専用のサイクルウエアショップ】
それは「生理」です。
「女性スポーツと生理」いう話題では、1985年の東京国際女子マラソンのワインホルト選手(東ドイツ)が知られます。フルマラソンの後半2,30キロnあたりから、白いランニングパンツが赤色に染まってきてしまったのです。
周りは戸惑って棄権を促したけれども、本人はそのまま走り続け、2位でゴール。恋人でもあったコーチの胸に泣き崩れ、そのあとロッカーから出てこなかったそうです。
ということは、
「生理なんて自然現象なんだからしょうがないじゃん、へっちゃら♪」
と受け入れて気にしていなかったわけではなく、悔しさや恥ずかしさのなか必死で走りきったのだと思います。当時の東ドイツのスポーツ選手ならではの厳しさもあったのでしょう。
「女性の勇気」と称える声もありますが、こうしたトラブルはできるなら避けたいことですよね。
ランナーやサイクリストは生理とどう向き合うか
ネットで調べると、「無理はせずに休みましょう」などと書いてある情報も見受けられましたが、そうはいかないことも多いのが現状でしょう。高額な参加費を払った、この大会に焦点をあてて練習をしてきたなど、諦めたくない理由もあります。
生理が大会とぶつかってしまったときの対策については、私もまだ、コレが正解!という対策が分かりかねています。
生理対策については、男性の多い自転車やトライアスロンの仲間や先輩には質問しにくく(聞かれても分からないですしね)、インターネットで調べても情報がまだまだ少ないようです。
そこで今回のブログでは、「私の場合、こうしています」という対策と、「こんなこともありました」という事例をご紹介します。悩める女性ランナー・サイクリストの参考になれば幸いです。
練習は休んで、ゆっくり過ごす
私はひとりでの練習なら、休みんでしまいます。私の場合、生理中は気分が上がらず、体調も腹痛のほか、全身の倦怠感、コリなどがあり、無理にうごくと吐き気やめまいを感じることがあるので、無理は禁物です。
靴下を履いたりカイロをつけたりして毛布にくるまり、お茶を飲みながら映画を見るなどが理想的な過ごし方です。時々ストレッチをしてコリの解消や血行促進に努めます。
一般的には生理中は、風邪を引いたとき同様の辛さを感じると思います。原因が生理か菌やウイルスかという違いだけで、体感的には同じなのですから、逆らわずに体を休めたいところです。
仕事がある場合も、最低限のことのみとし、なるべくおとなしく過ごしています。
初めて大会と生理がぶつかった中学・体操部のとき
私が「大会と生理がぶつかる」という悩みに初めて直面したのは、中学生のときです。
体操部だったので大会のときはレオタードを着るのですが、当時のレオタードは白と青を使ったもの。チームメイトが大会前のレオタード練習時に、ナプキンをつけていたことがありました。
レオタードの白い生地の部分ははっきりとナプキンのカタチが分かる上、開脚した時にレオタードからナプキンがはみ出すこともあり、なかなか不都合です。おまけに、男子がそれを見て騒ぐんですよね……。中学生の女の子には、かなりキツイ出来事でした。
ということもあり、タンポンを使うことを決意しました。
体操競技のような競技時間が短いスポーツなら、そのときだけタンポンにするという手もあるかと思います。
ちなみに、白いユニフォームは、経血がうっかり漏れると目立つうえ、黒色がメジャーな生理ショーツが透けることもあり、あまりオススメできません。
自転車のロングライド大会での対策
では、時間の長い競技はどうするか……実は先週のグランフォンド富山の前夜から生理が始まり、量と生理痛のピークでスタートを迎えることになりました。この事例を紹介いたします。
【出掛けは雨。練習不足、生理、雨の三重苦です】
選択肢は、ナプキンかタンポンのふたつです。タンポンはもれることもあるため、普段からナプキンと併用しています。普段は荷物を持たずに乗るのですが、この日は生理用品(一日がかりの大会なので、生理用品の量も多い)を入れたリュックを背負って走ることになりました。
こうして、3時間程度おきにトイレに寄ることで、漏れは乗り切ることができました。
【こまめにトイレに寄り道。天候が回復したのが救いです】
タイムを競う大会だと不利ですが、今回はサイクルイベントなので大きな不都合は問題ありませんでした。
漏れ以上に心配だったのが、「擦れ」です。
もともと、自転車に乗るとフォームの崩れからか、陰部が摩擦で擦れやすいことが悩みの私。擦り傷ができてしまい、サドルに腰掛けているのが痛くなってしまうのです。
この点に関しては、バイク店の親父さんから「サイクルパンツの内側の擦れる部分に、ワセリンを塗る人もいるらしい」というアドバイスをゲットしておりました。
とはいえ、生理中はなお肌が敏感なうえ、ナプキンをつけてバイクに乗るのは初めてです。擦れの痛みついては、大きな不安がありました。
そこで、親父さんのアドバイスを活かし、ナプキンの表面と腿の付け根など肌の擦れやすい部分にワセリンをたっぷり塗ってみました(ナプキンの吸水力は落ちますが、漏れたときの保険なので、そこは許容)。この対策は効果的だったようです。最後まで擦れで痛むことなく走ることができました。
一番問題だったのは、結局のところ体調かもしれません。生理痛がひどかったため、鎮痛剤を飲んでおりました。普段、薬を飲んで走ることがないので、これまた体調がどう違うか心配でした。
体調の違いか、練習不足からか、坂道でめまいを感じたり、いつもよりも胃が気持ち悪かったり、ちょっと走ると体がだるかったりと、不快感やしんどさをかじることがありました。
今回は大丈夫でしたが、体調によっては勇気をもって止める決断も必要だと感じました。
トライアスロンではやってしまいました
数年前に出場したトライアスロンのショート(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)の大会が、生理とぶつかってしまいました。このときは、プチ「ワインホルト選手状態」を経験しております。
トライアスロンの場合は、スイムがあるのでナプキンを使うことは諦め、タンポンオンリーで出場することにしました。漏れに対して少々不安はあったのですが、はたしてランの途中に経血が漏れてきてしまい、足の内側に赤い線が現れてしまいました。
かなり焦りましたが、あとしばらく走ればゴールだったことと、量が少なく色が薄かったこともあり、ランを続行することにしました。
給水所でいただいた水を足にかけて、足を冷やすようなフリをしながら(誰も気にしていないでしょうに)かけて、血を流してごまかしながらゴールにたどり着きました。
フィニッシャーズタオルをなぜかすぐさま腰に巻くワタクシ。不自然な動きではありますが、トップ選手ならまだしも、たいていの方は私になど注目してはいないことでしょう。
体調が悪ければ休むこともアリ。漏れてもあまり気に病まない
と、ここまでスポーツするときの生理対策について、私の経験をご紹介しました。
結論としては、以下のように考えています。
・基本的に、体調優先。うっかり倒れて怪我でもしたら、皆さんにご迷惑をかけてしまいます。
・出られそうなら、ナプキン&タンポン。擦れ対策をして、できるだけこまめに交換。
・それでも漏れてしまったら、状況によって棄権も続行もOK。あまり気に病まない
ところで、マラソンやトライアスロンなどの大会を観戦していて、目の前に漏れてしまった女性がいたらどうしましょう。
本人がごまかそうとしているなら見えないフリを、しんどそうなら助けてあげるのがよいと思います。冷やかしたり指差したり、エロな目で見るのはやめてください。
というわけで、女性ならではの体の仕組みともうまく付き合い、必要以上に恥ずかしがらず、スポーツイベントや大会を楽しんでいきましょう!
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