あるコンテンツをつくる場合、ライターごとに表現のばらつきがあったり、同じ人が書いても表記のブレがあると。全体の品質が低下してしまいます。
こうした問題を防ぐために作るのが「執筆要綱」です。今回は執筆要綱を作るべき理由とその内容について解説します。
1. 執筆要綱とは?
執筆要綱とは、記事を作成する際に守るべきルールや指針をまとめた文書です。執筆要領ということもあります。
主に以下のような項目が含まれます。
- 記事の目的やターゲット読者の設定
- タイトルや見出しのルール
- 文体や表記の統一
- SEO対策のポイント
- 禁止事項(誤情報、著作権違反など)
記事の品質を保ち、ブランディングに沿った記事を作成するため、こうしたルールを明文化しておくことが大切です。
2. 執筆要綱を作るべき5つの理由
(1) 記事の品質を均一に保つため
複数のライターが執筆する場合、それぞれの書き方や表現の癖が異なり、記事の質にばらつきが出やすくなります。
例えば、あるライターは「スマホ」、別のライターは「スマートフォン」と表記したり、「です・ます調」と「だ・である調」が混在したりすると、読者にとって統一感のない印象を与えてしまいます。
執筆要綱を用意することで、文章のスタイルや表記を統一し、どの記事も一貫性のある品質に保つことができます。
(2) SEO対策を強化できる
検索エンジンで上位表示される記事を作成するには、適切なSEO対策が必要です。
例えば、「タイトルには主要キーワードを入れる」「h2・h3の見出しにも関連キーワードを含める」といったルールを決めておくことで、ライター全員がSEOを意識した記事を書けるようになります。
また、「内部リンクを必ず1つ以上設定する」といった具体的なガイドラインを設けることで、SEO効果を上げることが期待できます。
(3) ライターの負担を減らし、執筆の効率を上げる
執筆要綱がないと、ライターは「どの文体で書けばいいのか?」「どのように構成すればいいのか?」といった基本的な部分で迷うことがあります。迷うことは負担です。
ルールが明確になっていれば、その指針に沿ってスムーズに執筆できるため、余計な手間を省くことができます。
結果として、執筆スピードが向上し、より多くの記事を効率的に制作できるようになります。
(4) 編集や校正の手間を削減できる
記事のクオリティがバラバラだと、編集者や校正者の負担が増えます。表記の統一をチェックするのは面倒ですし、はじめに決めておけばやらなくていい仕事です。
執筆要綱を定めておくことで、ライターが事前にルールを守った記事を書けるようになり、編集・校正の作業負担を軽減できます。
(5) メディアの信頼性を高められる
読者にとって、記事の質が安定しているメディアは信頼しやすいものです。
一貫性のある文章やデザインの統一感があることで、プロフェッショナルな印象を与えます。反対に表記がバラバラだと素人臭さを感じさえ、信頼感を損ないます。
信頼できるメディアとしてのブランド価値を向上させることができます。
3. 執筆要綱の作成方法
(1) 目的とターゲットを明確にする
まず、どのような読者に向けた記事を書くのかを明確にします。
- 対象読者の年齢層や興味関心
- 記事の目的(情報提供、集客、購買促進など)
ターゲットに応じて、文章のトーンや表現を決めましょう。
(2) 記事構成のルールを定める
記事の基本的なフォーマットを決めます。
- タイトル:30〜40字以内で簡潔に
- 導入文:100〜150字で記事の概要を説明
- 見出し(h2・h3):適切なキーワードを含める
- 段落の長さ:1段落3〜5文を目安に
(3) 文体・表記ルールを統一する
これがキチンとしていると、記事がいっきにプロっぽくなりますね!
- 口調:「です・ます調」or「だ・である調」
- 数字の表記:「半角」or「全角」
- カタカナ語の統一:「スマホ」or「スマートフォン」のような表記のブレ
- アルファベット扱い:「半角」or「全角」
- 役物の使い方:「……」(三点リーダ×2)であるところの「。。。」「、、、」など。
- 記者ハンドブックをよりどころにするのもおすすめ

(4) SEO対策の指針を決める
WEBサイトの記事の場合は、以下も決めておくとよいでしょう。
- キーワード配置のルール
- メタディスクリプションの記載方法
- 内部リンク・外部リンクの記載方法
(5) 禁止事項を明確にする
当たり前といえば当たり前ですが。
- 無断転載・盗用禁止
- 誤情報・フェイクニュースの防止
- 誹謗中傷や差別的表現の禁止
初めに作れば後がらく!
高品質な記事を作成するには、著者やライター、編集者が共通の基準を持つことが重要です。
執筆要綱の導入には、記事の品質向上・SEO強化・執筆効率の向上・編集の負担軽減・信頼性向上といったメリットがあります。
私は取材を受け、取材対象として原稿のチェックをすることもありますが、執筆要綱がない??という文章のチェックは表記のブレから気になってしまいます。
初めにつくっておくと、文章にかかわる人が後々本当にらくになるので、ぜひ執筆要綱を作成しましょう!


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