林原りかが代表を務める「とやまcocolo会」では「こころのサポーター養成講座」を開催しています。今回は「いのちの重さを 見つめ続けた20年〜むすめが教えてくれたこと〜」と題して、グリーフパートナー歩み代表で精神対話士の本郷由美子さんにお話いただきました。
※今回の記事は、林原りかが気になった箇所のピックアップに、林原のこれまでの知識や解釈による補足が加わっています。「グリーフサポート」などに関するより正確な情報については、専門家にご相談ください
喪失体験からの回復をサポートする「グリーフケア」
「グリーフケア」の「グリーフ」とは日本語で「悲嘆」とされています。人が何かを喪失したときに生まれる複雑な感情のことです。
「グリーフケア」とは、そうした心の状態を理解して寄り添うことで、回復のサポートをする取り組みです
「喪失」というと身近な人と死に別れることを想像しがちです。しかし、「喪失」には、災害などによって環境が失われることや、夢や希望が失われること、信じていた人への信頼が損なわれるといったこともに含まれるそうです。
そう思うと、転職や失恋なども「喪失」のひとつ。私たちの人生で喪失を体験していない人はいない、ということになりますね。
苦しい経験から「グリーフケア」の活動へ
本郷さんはお嬢様がまだ赤ちゃんのときに、阪神淡路大震災で被災。地震の心配がない地域へと引っ越しされたのち、大阪教育大学附属池田小学校事件でお嬢さんを奪われたという体験をお持ちです。
本郷さんが事件を通じて体験されたお話は詳しくは紹介しませんが、同じ娘を持つ身としてどれだけお辛かったかと胸が締め付けられました。
本郷さんは、お嬢様が事件に巻き込まれてしまった当時の記憶がはっきりとしないそうです。
それどころか、当時は見えるものが色彩を失ってモノクロで、味覚も失われていたそう。おそらく、「これ以上の刺激に耐えられない」という防御反応だったのでしょう。
こうした被害者のご家族の体験を伺う機会は初めてのことでした。その喪失の体験や後悔、自責の念は、私にはとうてい想像もできないほどのものだったことでしょう。
私だったら打ちひしがれて、立ち直ることができないのではないかと想像していました。
しかし、本郷さんはお嬢様を亡くされたあと、グリーフケアを学び、犯罪被害者の心のケアだけでなく、刑務所などで犯罪者のサポートも行っているそうです。
さらに近年は教師になりたかったお嬢様の思いを受け継ぎ、学童保育の支援員もなさっています。
人間はこんなにも優しく、強く、勇気を持つことができる。限りない愛を蓄えている。私たちはどんな困難も、生きる力へと昇華させることができる。
そんな確信を持つことができたお話でした。
支援するとき、されるときの注意点
支援には、その人の持つ力(自己回復力)を信じ、その人らしいあり方を見いだす(自尊心と自己決定権の尊重)ことが大切。無意識に相手を傷つける言葉を使わないよう注意する必要があるとのことです。
中には、支援員に依存させてしまうような関わりになってしまう例もあるとのこと。「あなたのために言っている」のような言い方で、その人を否定するようなアドバイスがあったら要注意とのことでした。
私たちは自分の悲しみや苦しさを過小評価してしまう傾向があります。
「もっと大変な人はたくさんいるんだから、この程度で辛いと言ってはいけない」と自分に言い聞かせてしまったことはないでしょうか。
しかし、「自分が辛いときは辛いと言っていい」「辛いということは、起きていることの方がおかしいと考えていい」と教えていただき、気持ちが楽になりました。
こうした関わり方や考え方は、子育てやコンサルティング、友人や仲間との交友にも応用できますよね。大変勉強になりました。
本日もハーブティでほっとひと息
憩時以降は、ハーブガーデン平田の金丸さんからハーブティーをご提供いただきました。
講義室にハーブの香りが満たされ、ほっとひと息。参加者どうしのグループワークも、リラックスしておこなうことがでました。今回もありがとうございます!
お土産にいただいたハーブは夕飯のチキンを美味しくしてくれました。
ごちそうさまでした!
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ここだけに掲載している林原りかの「自分史的自己紹介」をお届け後、言葉やブランディングで、ビジネスと人生を充実させるヒントをお伝えしています。返信もOK!