ちょっとした雑談から、飲み会などでの深い語り合い、取材や調査で行うインタビューまで、私たちの生活には「聞く」が溢れています。今回はインタビューなどの経験をふまえ、上手な聞き方のコツをご紹介します。
【コーチングのテキスト】
いい聞き方は「話したいことを話せる」聞き方
まず、いい「聞き方」とは、どういうものでしょうか。
ここでは「話し手が安心して、話したいことを楽しく話せる聞き方」と定義します。
話し手が気持ちよく話してくれることで、その人ならではの情報や、その聞き手でないと引き出せない情報が出てきます。
話しやすい雰囲気を作る
アイスブレイク
話を聞くときにまず大切なのが、雰囲気づくりです。話し手が話やすい雰囲気を作ります。
アイスブレイクとして相手がくつろげるような話や、答えやすい軽い質問などで会話をスタートします。
反応
話し手の話にあいづちを打ったり、うなずいたりします。これは、「聞いています」「もっと聞きたい」「その話に興味あります」といった気持ちを相手に伝えるためです。
また、笑顔で明るい雰囲気のほうが、話しやすいですよね。ときには、敬語とくだけた言葉(相手との距離感には十分注意)を混ぜ合わせるのもいいでしょう。
テクニックはほどほどに
聞き方というと、「オウム返し」や「ペーシング」「ミラーリング」といった、いわゆる傾聴テクニックが知られています。
これらのテクニックはあまりに有名になりすぎて、今では中学生でも知っています。
やろうと努めていることが見抜かれると、却って不審を招きます。テクニックに走らないよう気をつけましょう。
連想ゲームのような質問で話題を深める/広げる
深める質問
用意した質問を次々繰り出す一問一答なら、アンケート用紙を配ればいいだけです。
インタビューや対話の醍醐味は、回答にさらに質問できること。
相手の発言から連想ゲームのように、質問をしていきましょう。
例えば…
- 具体的には?
- どんなふうに?
- なぜ?
など、5W1Hのオープンクエスチョンは話題が深まりますね。
広げる質問
ある話題について、答えたときに
- 他には?
と質問すると、相手は「他になにかあったっけ……」とさらに頭の中の情報を掘り起こします。
また、ある話題についてひととおり掘り起こしたら、
- それでは別の質問ですが、~
と別の話題に明確に切り替えてもいいですね。
相手が聞きたい/話してもらいたい話題は自己開示
雑談スキルで「聞き役にまわれ」「相手に話させろ」のように書いてあることがありますが、インタビューを除けば、片方ばかりが話しているのは不自然です。
話し手にしても、聞き手がちっとも自分のことを話さずに質問ばかり繰り出していると、尋問を受けているような気分になってしまいます。
そこで聞き手も自己開示。自己開示とは、これまでの体験やプライベート、心の内など、自分自身の深めの情報を相手に伝えることです。
相手から質問されたことには端的に答えましょう。
また、質問したい話題については「私は〇〇だったのですが、いかがですか」のように、自己開示してから質問するのもいいですね。
「あなたはそうでしたか。私はね……」と相手も答えやすくなります。
聞き上手は人気者
たいていの人は、人と話すとき、こんなふうです。
- 相手の話を聞いていない
- 相手の話の腰を折る
- 相手の話を否定する
- 相手の話をもっていく
というわけで、話したいことが気持ちよく話せる聞き上手と話すと、相手はとても楽しくなります。
話すと楽しいので、聞き上手は好かれます。人間関係がよくなります。
自分語りで場を冷やすことなく、トークで場をバンバン盛り上げるような話し上手になるのは、お笑い芸人なみの話術が必要。
それに比べると、聞き上手になることは難易度が低いのではないでしょうか。
聞き上手になって、よい人間関係を築いていきましょう!
メルマガ登録はこちらから
ここだけに掲載している林原りかの「自分史的自己紹介」をお届け後、言葉やブランディングで、ビジネスと人生を充実させるヒントをお伝えしています。返信もOK!