SNSで話題になっている「着物リレー」を回していただきました。これを機に私の着物ヒストリーを振り返ってみたいと思います。
物心つかないころは着せかえ人形状態
私が幼い頃は、地域のお祭りともなると、着物を着るのが慣わし。姉たちと一緒に、着物好きの祖母がよく着物を着せてくれました。
私は小さいころから活発で、走り回ってばかりいました。私を捕まえようとする祖母の写真が残っています。大門町の曳山まつりのときですね。
また、こちらは、祖父母の家のお祭りで、姉たちと一緒に。
おそらく、和裁もできた祖母が縫った着物だと思います。
このころの着物って、プロにわざわざ着せてもらうものではありませんでした。着付けもふわっとしていて、今から見ても、かわいいなと思います。
「着物は嫌い!」と成人式しか着なかった娘時代
小学校に上がってからは、「着物」は「動きづらく締め付ける服」となり、着るのをさけるようになりました。
また、大学生になってからは、「無駄に高価な服」「女性の活動を妨げる服」と認識するようになり、着物からはすっかり遠ざかりました。
唯一着たのは、成人式のときです。前述した着物好きの祖母に「絶対着物!」と主張され、祖母孝行のつもりで、貸衣装屋さんの一番お安いものを選んだと記憶しています。
このとき(1995年)は、「演歌歌手」「姐さん」「女将さん」などと散々な評判でしたね……
華やかな場所に来ていく服がない!
次に、着物を着るようになったのは、結婚して子供も授かって、富山にUターンした後のことです(2006年・33歳)。
Uターンしてしばらくは経済的にしんどいことが続き(今も楽ではありませんが…)、結婚式など華やかな場所にお招きいただいたとき、大人の女性としてふさわしいドレスや靴、ジュエリーがない!
というわけで、そういった場には、母の着物やレンタル着物を着付けの先生をしている叔母に着せてもらって、乗り切っていました。
こちらは同僚の結婚式(2013年)で着た母の着物。
帯結びはおめでたい「扇太鼓」
また別の友人の結婚式(2015年)。このときは、レンタル着物の和楽庵さんで、一式レンタルしました。
叔母は着付けの先生だけあって、帯結びも華やかですね。
夏野射水市長との新春対談(2017年12月)も、叔母の助けでなんとか。
この着物は祖母が縫ってくれた中振袖(既婚者は一般的に着ない)。ですが、色がおめでたい感じなので、「撮影は袖まで見えないだろう」とGO!
このころから、着物を着る楽しさや「着ているだけでフォーマル」「靴やジュエリーをいろいろ揃える必要がない」「帯や小物でなんとおりにも着られる」「若くない女性も華やか」といったメリットをだんだんと実感するようになりました。
着付けを習い、着物を自分で着られるようになった!
しばらくは叔母に着せてもらっていたのですが、着せてもらっていると、ゆるんできたときの対応などに、心もとないところもあるため、自分で着られるようになりたいと考えるようになりました。
そこで、2018年の秋から、当時中学2年生の次女と一緒に、着付けを習い始めました。
そのとき、先生にご相談し、山のように残されていた着物好きの祖母の着物も整理しました。
整理するなかで、アンサンブルを2組発掘し、着付けを習う目標として「次女と一緒にアンサンブルで初詣に出かける」ことを設定しました。
これは悪戦苦闘の末(半日がかりで着ました)、なんとか達成できました。
帯はまだ結べず、半幅帯でなんとなく結び、羽織で隠しております。
着物でお出かけの楽しさに目覚める
これを皮切りに、ちょっとした場にもカジュアルな着物を着て、着物に慣れるようにしていきました。
セミナー講師として登壇するときも着物。帯がまだ結べないので羽織は必需品です。
…俳句教室ではありませんよ。
次の目標は「子供たちの卒業式や入学式(2019年3~4月)に自力でフォーマル着物を着ること」にしました。
フォーマル着物の帯は、袋帯という帯を二重太鼓という結び方で結びます。これが、なかなかの難関なんです。
この目標もなんとかクリア! 汗だくになって着ました。
袋帯が結べるようになったものの、おはしょりがねじねじで裾がちんちくりん…着付けが下手です。
その年(2019年)は、夏も積極的に浴衣で出かけるようにしました。
四十路女としては、帯がちょうちょみたいな「文庫結び」は可愛らしすぎる気がして、「貝の口」て結んでいます。
この浴衣は、前述の祖母が私が25歳くらいのときに縫ってくれたものです。今でも着られるのはありがたいですね。
また、袋帯より簡単に結べる名古屋帯のお太鼓結びをマスター。カジュアル着物&名古屋帯では気軽に出かけられようになりました。
羽織なしででかけられるようになり、着付けの時間も30分以内となりました。
フォーマルな場は着物が楽!と思えるように
さらに、フォーマルな場での着物にも、引き続きトライしています。
着物は「格」などのルールが面倒な一面はありますが、そこさえ守れば大外しはしないという安心感もあります。
こちらは、徳永食品さま50周年記念式典にお招きいただいたとき(2019年10月)。
袋帯にもだいぶなれました。おはしょりのモジョモジョは整え方を教わり、だいぶすっきりと着られるようになりました。
こちらは、富山で新しい着物ブランド「matou(まとう)」の発表会で、村中社長と。
2020年2月には、初の県外遠征時に自分で着付けをして、結婚式に参列するという挑戦も!
移動して、ホテルにチェックインして着付けして、結婚式場に移動…披露宴前にすでにヘトヘト。
…とはいえ、着物で参列しようという心意気をお喜びいただけたのは良かった。やはりフォーマルな場の着物のパワーは素晴らしいと思います。
着物との付き合い方は、年齢や環境によって変化してきました。これからは、着物のよいところを暮らしに取り入れ、祖母や母の残した着物を楽しんでいきたいと考えています。
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