我が家の猫・ドラ(1歳)が先日、窓から脱出してしまいました。戻ってきたのは5日目のこと。すごく心配でハラハラ不安な気持ちで過ごしました。同じ状況になった方の参考になればと、戻ってくるまでの経緯をご紹介します。
【使わずに済んだチラシと戻ってきたドラ】
脱走猫・ドラの状況
元野良のドラがやってきて半年
我が家の猫・ドラは、9月に生後4ヶ月から5ヶ月程度でやってきました。耳がちぎれた状態で保護された野良猫でした。
それから半年。先住猫のむう君(14歳)ともすっかり仲良しです。
春が近くなってからは発情と思われる甘えん坊な仕草を見せるようになりました。
4月24日(金)避妊前の検査を受ける
そろそろ避妊手術が必要?ということで、手術ができるか血液検査を受けました。
血液検査の数値に若干芳しくないところがあったため、投薬でしばらく様子を見ることになりました。
その翌日、事件が!
ドラが脱出してから戻るまでの記録
4月25日(土)捕まえようとして逃げられる
事件は昼ご飯を食べ終わったときに起こりました。
娘が「あれ? ドラは?」と気づき、周りをキョロキョロするも見当たりません。
すると、リビング横の洗濯物干し場の窓が開いており、庭にドラがいます。
「わあ~、ドラが逃げた~!」
と口々に騒ぎながら追いかける私と娘たち。
庭に出ると、ドラは洗濯物干し場の下に潜り込んでいました。手を伸ばしても届かない場所です。
娘たちで取り囲み、じわりじわりと輪を小さくしていきました。
しかし、走り出すドラ。中2三女の脇を通り過ぎて、屋敷の向こう側に見えなくなってしまいました。
完全に見失いました…。
ネットでしらべたところ、出た窓から帰ってくることが多いとのこと。内側に餌をおくと良いとのことだったので、まずおいてみました。
また、玄関にもトイレ砂をおいておくと自分の家だと気づきやすいときいて、玄関にも設置しました。
反省
- いつもは鍵をかけているこの窓。私が掃き掃除をしてゴミを掃き出したとき、鍵のかけ方が甘く、かかっていなかったようです。
- 脱出した室内飼の猫は、外に出ると緊張と興奮でパニックになっているそうです。大声を出すなど、飼い主が普段と違う様子だと、なお怖くて逃げることに。そっとのんきに話しかけるべきでした。
4月26日(日)迷子チラシ発注。家に入ってきたのに逃げられる
翌日は朝に畑仕事に出ていた私の父が、庭を歩くドラを発見。2周りくらい大きなキジトラ猫と一緒に歩いていたそうです。また午前中にも大1長女が屋敷の影からのぞくドラを見ています。
調べたところ、猫は臆病で3日くらいは家の近くにいるそう。それからも行動範囲は広くて半径300m程度だそうです。
庭に気配を感じないため、近所の捜索をはじめました。しかし見つかりません。
そこで迷子チラシを作ることにしました。ワードで作成したチラシを家のプリンターで5枚ほどプリントアウトし、まずは隣接するお宅へ投函。
それから、ネット印刷会社にも注文しました。注文枚数は300枚、印刷代金は3000円ほどです。
枚数の根拠は、Google Mapsで家の周囲を確認したところ、半径300mに建つ家の数は300程度と推察(大部分が田んぼなので)したからです。
チラシの到着までは2日程度。それまでに見つかれば「嬉しい期待はずれ」でいいや、とすることにしました。
それらか、夕方と夕食後に庭を探すも見つかりませんでした。
進展は23時のこと。洗濯物干し場にドラが戻ってきたのを大1長女と高2次女が目撃。大興奮で「お母さん、ドラドラドラ、帰ってきた~~~!」と寝室にいた私をと呼びにきました。
大喜びで私もリビングに行ったら…ドラがいない!
なんと、窓を閉めないまま、ドラを離したそうです。また逃げちゃった!
反省
- しつこいようですが、大声を出しちゃ駄目!
4月27日(月)夜中、鳴き声が聞こえる
またも昼間には気配が感じられず、「今度こそ遠くにいってしまったか」とがっかりしていました。
かかりつけの動物病院にも、捕獲法を相談しました。捕獲器をレンタルすることも考えていましたが、動物病院の先生によると、「捕獲器は野良猫を駆除したいときなどに使うものなので、飼い主なら餌をおいて窓や戸を開けておくほうがよいのでは」とのアドバイスをいただきました。
そこで、探すより、捕獲するより、待つ作戦に変更しました。
また夜にやってくるかもしれないということで、リビングで寝ることにしました。いつ帰ってきてもいいようにです。
すると、夜中の2時ごろ、窓の外で「みゃあ、みゃあ」とドラの声が聞こえました。
飛び起きて、庭に出て探すも見つかりません……。
4月28日(火)床下にいることが発覚。捕獲は大失敗!
近くにはいるらしいのに見つからないという状況が続きました。
この日には注文していたチラシが届きました。敷地外に逃げ出したときのために、まだ配っていない近くの5軒ほどに投函しました。
この日は昼間は静かでしたが、19時ごろに窓の外で「みゃあ、みゃあ」と声が! さらに庭の植え込みの影から顔を出しているドラが見えました。
ドラと一番仲良しの次女が、そっと呼びかけ、近づいてきましたが、次女が庭に出るとまた逃げていきました。
逃げた方向を追いかけて…
床下にいることがわかりました! 通風孔の柵が朽ちていて、その穴から入り込んだようです。
この床下は私たちがいるリビングまで続いています。だから鳴き声は聞こえるのに、姿が見えなかったのですね!
そっと名前を呼んでいると、だんだんと私に近づいてきました。手に餌の乗せて穴から腕を伸ばしました。ドラはお腹が減っているようで、私の手から餌を食べました。
もう、首をつかめることろまで来たところで我慢ができず、ドラを掴んでしまった私。驚いたドラは、体をつっぱって抵抗しました。
すると、私の手もドラの体も、通風孔の上下から出ている柵の残りに引っ掛かってしまいます。
ドラを引っ掛けまいと私が手を下げると私の手が痛い! 結局、手を離してドラを逃してしまいました。
手も痛かったけど、もっと痛かったのは心です。
あれほど子供たちに「大きな声を出してはだめ。自分から出てくるのを待つんだよ」と言っていたのに、いざドラが近くに来たら、焦りを抑えることができませんでした。
鍵をかけそこねて脱走を許したときから自分を責めていましたが、私が悪いのに被害者ヅラして泣くのは子供たちに申し訳が立たないと思っていました。
しかし、ここに及ぶと、自分の心の弱さが情けなくて、泣けてきました。
ドラは床下の奥に引っ込んでしまい、もう声も聞こえなくなりました。
中途半端に朽ちた柵がよくないということで、まずはハンマーで叩いて壊しました。同じ状況がまた来ても、ケガは防げます。
夜中にも数回覗きましたが、気配も感じませんでした。私が怖くて逃げてしまったかも…と後悔しました。
反省
- 通風孔の柵は開けたままは駄目(床下が野良猫のアパート状態になることもあるそうです)
- 自分から出てくるのを根気強く待ちましょう
- 大声はダメ、絶対!
4月29日(水)次女が捕獲!
この日も、昼間はまったく気配がありませんでした。
私は仕事が遅くなり、18時ごろから買い出しに出かけたところ、帰宅中の自動車の中で電話がなりました。かけてきたのは次女です。
「お母さん、ドラ捕まえた」
との連絡に、大急ぎで帰宅しました。ドラが確かにいます。ずっと隠れているそうで、始めは物陰から出てこなかったのですが、しばらくして出てきました。
ひと回りほっそりして、表情が険しい。歩き方もそろりそろりと、野良猫っぽくなっていました。
体にケガはなく、食欲もありました。妊娠はしているかもしれませんし、病気をもらった可能性もありますが、それはすぐにはわからないことです。まずはゆっくり休ませたい。
娘たちと一緒にいるうち、だんだんと表情が柔らかくなり、いつものドラにもどってきました。
捕獲した経緯を次女から教えてもらいました。
通風孔を覗いてみたところ、床下の見える場所にいたドラ。地面に落ちた木の板に乗っていて、そこから降りるのが怖そうに見えたそうです。
そこで、次女は畳んだダンボールをもってきて、板から通風孔まで渡し、それから手に餌を乗せて通風孔から腕を伸ばしたそうです。
すると、板からダンボ-ルに降りて次女の手元に近づいてきたドラ。食べさせながら手を外側に少しずつ移動し、体がほとんど出たことろで両腕で抱えて捕獲!
そのまま家のなかにダッシュで帰ってきて、今度こそ!と戸締まりしたそうです。
そんな話をしているうちにも、ドラはぐったり。うとうとしています。
4泊5日の旅は、かなり疲れたようです。
もうすぐにぐっすりと眠ってしまいました。
「きっと帰ってくるよ」と励ましてくれた方々に、心から御礼を申し上げます。
いつもいるのが当たり前の猫たちが脱走することが、こんなにしんどいこととは思っていませんでした。以後は逃さないよう対策をとります!
猫を逃がしてしまった飼い主として
今回の脱出は、私が掃除の後に鍵を閉めそこねるという不注意から起こりました。始めは自分を責めてしまいましたが、自分を責めても状況は変わりません。
くよくよしたくなりましたが、くよくよしたところで、「最悪のケース」を想像したところで、猫が帰るわけでもありません。今できることにだけ関心を向け、できることを行動に移すよう心がけました。
「今」に集中するすることで、不安な気持ちが和らいだように思います。
好奇心が満たされ、不安や会いたさが勝るようになって帰ってくるまでの時間を結局は待つしかないのかと思いました。また戻るまでは猫それぞれのペースがあるようです(先住猫のむう君は脱走しても半日程度で自分から玄関に戻る猫)。
自分ができるだけの対策をとったら「きっと帰ってくるはず」と愛猫を信じて待ちましょう。そう、きっと帰ってきます!
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