「禅」と「正しい姿勢で歩くこと」を体験することで、自分自身を大切にすることやこれからのありたい姿を思うイベントに参加させていただきました。昨年開催したイベントの内容とブランディングを見直し、その目的にあわせた姿により近づきました。
リニューアルした「誰もが心にレッドカーペット」
「誰もが心にレッドカーペット」は、2019年3月に第1回が開催されたイベントです。
主催は、健康体操と託児サービスを通じて女性の元気をサポートする活動を行っているNPO法人元気やネット(岡村祥子代表)さん。
この回に私は参加していませんが、富山市まちなかの「ユウタウン総曲輪」で行われ、Facebookなどで見るイベントの様子から、「おしゃれして参加し、ヒール靴で歩いてポージングする、キラキラしたイベント」という印象をもっておりました。
しかし、実は岡村代表自身が、私がもったようなイメージと、自身が伝えたいことの間にズレがある!と違和感をもっていらしたそう。
そこで、今回は開催場所をお寺に変え「禅」とコラボした内容を企画。そのころ、「自分が本当に伝えたいことが言葉にできない」と、ご相談をいただいました。
詳しくお話を伺うと、「日頃、育児や夫など家族のケアなど他人を優先して自分と向き合ったり自分をケアする時間がとれない人が、自分に向き合い、これからを前向きに考えられるような時間にしたい」とのこと。
対象のど真ん中の私がもった印象と岡村代表の思いには大きな開きがあり、ブランディングやコミュニケーション戦略、コピーライティングなどに改善の余地があることが分かりました。
「コーチング」の手法で、岡村代表の考えを整理してご自身の言葉を引き出し、企画の内容についても対象にとって必要な要素と不要な要素などをはっきりさせていきました。
そうしててきたのが、今回の紹介文です。Facebookのイベントページなどの文章は書き直して、参加者を募集なさいました。
禅寺で「歩き」のひととき
会場となったは、富山市にある曹洞宗瑞龍山最勝寺。鎌倉時代から続く古刹です。
まずは禅についてのお話と「歩き禅」のパート。
最勝寺の谷内良徹和尚から、日常生活のすべてを修行ととらえる「禅」の教えを学び、「歩き禅」を体験します。
和尚の登場に、ピリリと緊張する参加者…から、和尚から意外にもスラックレーンを歩くアイスブレイクのご提案が。
和尚はらくらくと歩いていかれますが、これが見た目より難しいの! レーンの上をキャッキャと歩く参加者たち。
和やかな雰囲気の中、「禅」についてのご説明が始まりました。
ダルマ禅師から始まった禅の歴史や、世界的には禅が宗教から離れて「ZEN」や「マインドフルネス」などとして広まっていることを紹介されました。
次に座禅の作法を教わり、じっさいに5分間の座禅。
そのあと、さらに10分の「歩き禅」を行いました。
「歩き禅」では、まるで「牛歩戦術」のように、半歩ずつゆっくりとこの像の周りを歩きました。
「なにも考えない」を意識する時間は、実際よりもあっという間にすぎたように感じます。
私は職業柄もあってか、茶碗を洗っていても、運転していても、お風呂にはいっていても、頭の中を企画と文章と文字が行き交ってぐるぐるします。昔の失敗を思い出して、くよくよすることもあります。
思考が働いていない時間、頭を空にする時間は普段ほとんどなく、トレーニングや大会でフローに入ったときか、酒に酔っている時間くらいです。
「今ここしかない状態」をつくることは、とても新鮮な体験で、頭がスッキリしました。
谷内和尚は、普段は社会生活をギラギラと送りながらも、「寺」をほどほどの非日常として利用して禅の考え方も知っておくと、周りのすべてが尊いと思えるようになる、と解説くださいました。
また、苦しみや悩みは自らの思考が作り出すものであり、事実と考えを切り離し、ありのままを見ることの大切さを語られました。
イライラしたり、口論したくなったときは、「座禅の姿勢で合掌一礼してからやってみては」というご提案も。確かに、それなら心が落ち着き、ヒートアップしないですみそうです。
「歩く」ことで未来の自分を創る「レッドカーペット」
次に、歩きのトレーナー・岡村代表が、正しい姿勢で歩くことの効果を、身体とメンタル両面から解説。歩き方と生き方に自分の「軸」を持つことの重要性と、普段の歩き方のポイントをレクチャーくださいました。
参加者も、岡村代表の解説を受けながら、使っている筋肉や自分の姿勢をチェックしながら繰り返し歩きます。
猫背になる方、そりぎみになる人(私)と、歩き方ひとつにも、いろんな人がいて、いろんな背景があることを実感します。
一通り、基本的な歩き方を確認したら、次は「自分のありたい姿」をイメージして、ひとりずつ歩きます。
なお、なぜ、赤いカーペットの上を歩くことにしたのかというと、このカーペットは生命力とこれからの人生の象徴としているそう。アカデミー賞授賞式ではありませんよ。
まずは岡村代表から。
さすが、背筋が伸びてきれいです。
私も続いてこのカーペットを歩かせていただきました。
ポージングはしないくいいと言われていましたが、私はカーペットの端に立った瞬間、中学の体操部の跳馬や高校の陸上部の100mハードルのスタートを思い出してしまい、片手を上げておじぎしてしまいました。
イメージしたのは、子供たちを育て上げ、やりたいことをやりつつ、お客さまから「ありがとう」とお喜びいただいている自分。ウキウキ♪
自分の来し方行く末が、自然と思い起こされます。なるほどこれが「レッドカーペット」効果なんですね。
他の参加者の皆さまも次々とレッドカーペットを歩きました。
堂々とした歩きぶりに、自然と拍手が。
オオトリは、谷内和尚です!
ちなみに、法衣の袖が長いのは手を下ろせないように、とのこと。普通に腕を振って歩くと袖が床に触れてしまうので、お腹の前で手を組んで歩くそうです。
さて、「何も考えない」も「使っている筋肉に集中する」も、谷内和尚のお言葉をかりると「『わたし』というアプリを閉じる」時間。
慌ただしい毎日の中にも、そうした時間を持つこと、軸のある歩き方を意識することを誓いました。
※後で動画でみたら、ウキウキしたイメージのはずが「ドスドス」で反省!
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ここだけに掲載している林原りかの「自分史的自己紹介」をお届け後、言葉やブランディングで、ビジネスと人生を充実させるヒントをお伝えしています。返信もOK!