新型コロナウイルス感染症の感染防止のため、広告大手の電通で5000人、資生堂で8000人が在宅勤務とすることが発表されました。病気の流行は嘆かわしいことですが、これを機に「在宅でできる仕事は在宅でOK」という機運が浸透することを期待しています。
【猫を膝に乗せて働く幸せ】
その「出勤」に意味はあったのか
「在宅でできる仕事なら、病気の流行に関わらず、在宅勤務を導入したらいい」というのが、私の考えです。
なぜなら、会社にとっては大きなオフィスを構え通勤代を負担する必要がなくなりますし、働く側からは朝夕の通勤時間や通勤ラッシュや渋滞で疲れる必要がなくなります。
嵐や大雪の日に無理やり出勤しなければ事故が減ります。
オフィスの冷房がキツイとか暖房が弱いとかで風邪をひくこともなくなります。
書類作成中に飛び込み営業や電話に集中を途切れさせられることもありません。
すると、働く側はその分の時間を勉強や企画に使ったり、生活環境や心身を整えることに使えるわけですから、結果的に仕事でも成果が出しやすくなることでしょう。
きっかけがコロナの流行というのは残念ですが、これを機に在宅勤務導入、無駄な出勤の撲滅が進んでほしいものです。
そうすれば、日本の会社はいろんな立場の人にとって働きやすくなることでしょう。
というのは、私自身が子供が小さいとき、在宅勤務OKの職場に、助けされてきたからです。
「出勤」の有無や時間を選べれば、働ける人がずっと増える
私は、「仕事」に付随する通勤時間など無駄な時間と労力をカットできれば、仕事を続けられる女性はずっと増えると考えています。
なぜなら、家族ケアの責任者にとっては「毎日、定時の間、会社にいる」ことそのものが、かなり大きな負担だからです。
子供を持つとパートタイムで働く母親が増えるのは、フルタイム勤務で出勤時間や身支度時間も含め、10~12時間も時間を取られるからです。
また、家族の突発事項に対応していると、決まった時間に朝礼に参加することすら、けっこうキツイ。
健康のために睡眠時間を十分に7時間程度とり、お風呂など衛生なための時間もとろうとすれば、家事や子どもの世話をする時間がたりません。
だから、仕事を諦めることになります。
能力が低いからではありません。これが本当にもったいない!
私は長女4歳、次女2歳、三女0歳のときに、編集プロダクションに再就職しました。この会社が「自分の仕事を責任もって果たしてくれれば、どこにいてもいい」という考えだったことは、今でも本当に幸運だったと思います。
現代では、インターネットやパソコン・スマートフォンを活用すれば、定時に出社して、仕事があってもなくても定時まで会社にいる必要はありません。
私はある程度仕事を覚え、自分で仕事を回せるようになってからは、家で仕事することが増えました。
なぜなら、家で働けば、通勤時間を仕事や家事に当てることができるからです。子供の発熱など病気・怪我の対応や学校行事への参加も、比較的容易でした。
その分、家族が帰った朝や夜、休日に働いて、調整することができたから、できたことです。
おかげで、子どもの成長を見守りつつ、仕事を続けることができ、結果として自宅しごとで独立できる程度の経験とスキルを身に着けさせていただきました。
「林原さんが優秀だからできたんでしょ」などと言われることがありますが、実際は上司の頭が柔らかかったから、同僚もそれを非難しなかったから、が正解。私が特別有能だったからではなく、環境次第です。
在宅で働くことが普通になれば、家事や家族ケアを担っている人、体の弱い方や高齢者、持病や障害を持つ方、育児中・介護中の方中にも、働ける人やいい仕事をできる有能な人がもっといるのではないてしょうか。
誰もが自分の能力を発揮して、収入を得たり、人生を充実させることができると、社会の生産性も上がり、世の中もっと楽しくなりそうです。
自分で自分を管理できる人の価値が上がる
在宅勤務が珍しくなくなることは、長時間勤務できずに仕事を諦めた立場の人には福音です。
こうした環境下では、主婦や母親らは「仕事ができる」と期待されることとなることでしょう。
なぜなら、人が見ていなくても、褒められなくても、自分で計画して、家を掃除し、家族の食事を整えてきた(それも、家族の用事や病気などの突発事項にも対応しながら!)実績があるからです。
というわけで、ITスキルを上げ視野を広げて、来たるべきチャンスに備えましょう!
一方、反対の側面ももちろんあります。
つまり、仕事に自分の時間をただただ費やせる環境の人だけが「仕事ができる」と評価されることはなくなっていきます。
ダラダラと会社に残り、残業代で家計をなりたたせることもできなくなります。
会社にただいただけの人や、他人に管理されないと働かない怠け者は、価値が下がっていきます。
あなたは、在宅勤務の一般化で、評価が上がる人、下がる人、どちらでしょうか。
今回のコロナ流行を企業の働かせ方、自分の働き方を見直すきっかけにしたいものです。
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ここだけに掲載している林原りかの「自分史的自己紹介」をお届け後、言葉やブランディングで、ビジネスと人生を充実させるヒントをお伝えしています。返信もOK!