商品・サービス・会社・人物などのブランディングに取り組むとき、当人がそのウリや魅力に気づいていないことがよくあります。視点や切り口を変えて、良いところを発掘しましょう。
【小6三女と参加した2019年の元旦マラソン。古いウエア×曇り空】
当人こそ気づきにくい自分の「ウリ」
ブランディングやコピーライティングを担当させていただくとき、よくあるのが、どんな長所や魅力を他と違う「ウリ」として謳っていくか、ご本人たちが分からずお悩みだということです。
とてもいいと感じられる商品・サービス・企業や個人なのに、自分たちの特徴や良さを認識しておらず、「こんなのは普通のこと」「実は〇〇でダメなんです」と謙遜なさり(本気でそう思っている)、それを魅力として前面に出すことを考えもしていません。
自分にとっての「当たり前」が他人にとっては「すごい!」ということは多々あります。自分のことは自分が1番分からないのかもしれません。
私自身も自分のことはよく見えないと自覚しているため、自分のブランディングに関しては、他の方からコンサルティングを受けています。
質問とリサーチで探す独自性
独自の「ウリ」を見つけるときには、本人たちにこれまでの歴史や思い、商品の製法や特徴などを詳しく質問するとともに、他社製品や競合のサービスのリサーチも行います。
独自性を見つけ出し、差別化して打ち出すことが、ブランディングにおいてもセールスコピーづくりにおいても、必要だからです。
私のような部外者がブランドプロデューサーやライターとして加わることで、新たな切り口や視点が加わり、本人たちの気づいていなかった魅力や新たなニーズが、発見されやすくなる効果があります。
切り口や視点を変えて生まれる「新しい魅力」
古くてダサいウィンドブレーカーは「トライアスロンを長く続けてきた証」
新しい切り口から新たな魅力が生まれる体験は、身近なところでも感じることができます。私は娘との会話から、それを感じることがよくあります。
例えば、私のウィンドブレーカー。
2004年購入の15年ものです。私が30歳の頃はフェミニンなウェアが好きだった名残で色はどピンク。今ではあまり見かけない、袖ぐりと裾が締まった形です。
なぜそんな古いウェアを使っているかというと……資金の適正配分を考えた結果です。
トライアスロンはランの他にもバイクとスイムがあり、それぞれのウェアや道具も買い揃える必要があります。
そうなると、ランニングウェアの資金が潤沢ともいかず、シューズやタイツなどの体を故障から守るギアを優先し、冬しか着ないウィンドブレーカーをデザインが古いからと買い替えることは優先順位が低いわけです。
とはいえ、おしゃれな今どきのウェアに身を包んだ仲間と一緒に走るときには、一抹の引け目も感じておりました。
それを練習会前に中1三女にこぼしたところ、
「今どきのウェアの人は、最近始めた人かランしかしていないじゃないの? 15年前のウェアを着てるってことは、15年前からずっと走ってたということでしょ。いろいろあってもやめずに走ってきた証拠だし、バイクとか水泳道具も持ってるんだからかっこいいよ。そのピンクで堂々といっておいで!」
とにっこり。
同じ「古いランウェアを着ている」という「特徴」を
古いランウェア→ダサい→身なりに気を使わないズボラ
と「欠点」の現れとして捉えるか
古いランウェア→長く走ってきた証・スイムやバイクにもお金をかけている→コツコツと根気強くランを続け、バイクやスイムもできる
と「長所」の現れとして捉えるかは、切り口次第です。
三女の目のつけどころに目からウロコでした。
北陸の「どんよりとした鉛色の空」は「銀色に輝く空」
ほかにはこんな視点の違いもありました。
富山などの北陸では、冬場の曇り空を
「鉛色」
と例えます。これを修飾する言葉はたいてい「どんよりとした」です。
しかし、我が家が富山にUターンした最初の冬、生まれてからずっと太平洋側で育ってきた長女(当時5歳)が、
「お母さん、すごいすごい!」
と玄関前で大騒ぎ。何事かと行ってみると、曇り空を見上げて
「お母さん、空が銀色! キラキラ光ってる! すごい!」
と大興奮です。
私からは見慣れた鉛色の空も、先入観のない目で見れば銀色に輝いているのだと、感動しました。
先入観にとらわれない視点でものごとを見れば、その魅力に気づくことができるということですね。
先入観なしでよいところに注目しよう
というわけで、ブランディングや商品・サービスのセールスをするときは、以下のようなことを意識しましょう。
1、先入観なしで、その「特徴」が「魅力」にならないか切り口・視点を変えてみる
2、競合・他社・世の中の流れなどと照らし合わせて、独自の魅力を発掘し「ウリ」とする
3、自分で見つけられないときは、他人の目を入れる
「特徴」を「魅力」として切り取り、独自の「ウリ」を発信していきましょう。
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