先日訪れた日帰り温泉「凧」さんは、電話をかけると音声メッセージが流れるだけ。一見不親切なようですが、HPやメール・SNSでこまめに情報を発信。その効果もあってか、とても落ち着いた雰囲気で快適な温泉施設を作り上げています。
おしゃれな日帰り入浴施設
岩坪温泉「凧」は高岡市にある日帰り入浴施設です。場所は、高岡市中心部から自動車で15分ほどのところにあります。
営業時間は14~22時。おやすみは月曜日と第1火曜日です。
家族の皆さんで運営されている印象のこじんまりとした温泉施設の凧温泉。
きた人をまず驚かせるのは、そのインテリアではないでしょうか。
「日帰り温泉」のイメージをいい意味で裏切るおしゃれなインテリアです。
内装だけではなく、お湯もよく、泉質は箱根湯本や道後や湯布院温泉と同じでお湯が柔らかな「単純泉」。源泉かけ流しの内湯低温(25.1℃)のほか、循環式かけ流しの内湯(38℃・41.5℃)、循環式の露天湯と4つの温度が楽しめます。
お湯はぬるめ、脱衣場にはベビーベッドがあり、ロッカーが大きめということで、ちいさな子供づれも利用しやすいかと思います。
また、カラン・シャワーなど、全ての蛇口から温泉水が出てきます。水分補給も温泉水です。
湯上がりは化粧水やボディクリームなどの保湿剤がなくても、お肌はしっとりすべすべでになりました。
電話は音声案内で営業確認
こちらでは、電話番号は掲載されていますが、かけてみると「本日は営業しております」と音声案内のテープが流れるだけです。ほかの問い合わせは、メールやLINE@でということだそうです。
電話するのは「今日は営業していますか」の問い合わせがほとんどでしょうから、これは省力化にかなり役だちそうです。
HPやSNSはこまめに更新
HPやSNS(Instagram・Twitter)を見てみると、こまめに更新されているようす。
富山のように地方では、HPを作っても放置されたままで、定休日や営業時間がかわっていてもそのまんまなため、結局は電話で問い合わせが必要……ということもあります(それで電話してしまったわけです)が、臨時休業やGWの営業案内もしっかりと発信されていました。
券売機でもLINE@
省力化の姿勢は券売機にも現れてしました。入浴券を始め、アメニティも券売機で購入するのですが……
アメニティの見本が横に飾られているので、「これはどんなの?」といちいち尋ねる必要がありません。
さらに、券売機には珍しいこんなマークも。
押すと、LINE@の登録用QRコードが表示。「電話ではなくLINEでよろしく」という意思が伝わってきます。
このLINE@では、臨時休業や最新情報が届き、トーク機能では忘れ物や混雑状況などの問い合わせができるとのこと。
「省力化」というと、サービスが最小限でそっけないイメージを持ちますが、電話が音声案内だけなのとは対照的にLINEでは「お気軽にご連絡ください」とウェルカムな姿勢を示していらっしゃいます。
電話対応がない分、落ち着いた店内
電話対応をなくし、LINE@とメールに限定した効果は、店内で感じられます。
カフェスペースは電話の呼び出し音や電話の話し声はいっさい聞こえず、落ち着いた雰囲気。
テーブルと椅子のほか、オットマン付きひとりがけソファもあり、湯上がりに一休みできます。
カフェスペースでは、「飲料水として飲める温泉」を使用した珈琲や地元産の牛乳・野菜・果物を使用したスムージー、手作りアイスクリーム、自家製シロップを使ったソーダなど、手作りのドリンクやスイーツが提供されています。
こちらはアイス(ダブル400円)。思ったより大きい。
手前の「クリームブリュレ」はカスタードクリームをアイスにしたような感じ。バニラビーンズがつぷつぷしていて贅沢です。奥のミルクは素直なお味で美味しい。
自家製ジンジャエールもたっぷり。強炭酸でけっこう辛いのですが、お風呂上がりにぴったりです。
以前、訪れたときには、コーヒーいただきました。コーヒーは注文してから、1杯ずつ落としてくれました。
こうした空間を演出したり、手間のかかるメニューを出せるのは、電話対応をなくしてその労力を回しているからではないでしょうか。
眼の前の空間とお客を大事にした結果なのではないかと推察します。
おかげで、娘とゆったり過ごし、美味しいものをいただくことができました。
岩坪温泉は周りには駅もこれといったお店や観光施設もありませんが、この温泉のために自動車で出かける価値はあると感じています。
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