お客さまにアンケートをお願いして、回答なしか当たり障りのない回答ばかりでがっかりしたことはありませんか。もしかすると、質問内容と答えるタイミングが悪いのかもしれません。
お客様の「考え」を引き出すツール「A4アンケート」
私は以前、項目をいくつか設けて、各項目に対して満足度を5段階評価してもらい合計点を出すアンケートを書いてもらっていました。
しかし、ある日、ふと気づきました。
「これ、あまり意味がないのでは…」
つまり、「どう」満足したかもわからずに「満足した」だけを聞いても、改善のしようがないということです。
そこで今は「A4アンケート」と呼ばれる形式をもとにしたアンケートに変更しました。
「A4アンケート」とは、販促コンサルタント・岡本達彦氏の著書『「A4」1枚アンケートで利益を5倍にする方法』で紹介されている方法です。
5つの質問に答えてもらうと、自分の良いところや改善すべきところが見えてくるというスグレモノで、私も参考にアンケート作っています。
質問の目的と例、活用の仕方
Q1は「欲求の発生源」つまり「ニーズを知る」ための質問です。
例「購入前は、どんなことにお悩みでしたか」
Q2は、お客さまがどんな媒体から情報を収集したか知るための質問です。
例「何がきっかけで、当社を知りましたか」
この質問で、自社の広報ツールや口コミなど、何が効果的に働いているか、広報ツールの効果を確認することができます。
改善したり、効果のあるものを強化したりすることにつなげましょう。
Q3は、購入するときの不安にかんする質問です。
例「当社を知って、すぐに申し込みましたか。そうでなければ、どんなことが不安でしたか」
この質問で、申し込みのネックになっているものを知ることができます。
価格、実績、フォロー体制などいろんなことが考えられます。なにがネックかわかったらHPやパンフレットの説明やFAQ(よくある質問)で反論や解説しましょう。
Q4は、購入を実行した決め手を聞きます。
例「いろいろな会社がある中で、何が決め手となって当社を選ばれましたか」
この質問で他社との違いや自社の強みを知ることができます。
その点は、さらに強化して、発信していきましょう。
Q5は、購入したあとの評価です。
例「実際に利用してみてどうでしたか」
自社の強みとして、あるいは「お客様の声」などとして、各媒体の広報文で紹介することで、信頼感を醸成することにつながります。
アンケートフォームもオススメ
アンケートのとり方は、紙もいいですが、アンケートフォームを作っておくのもオススメです。
私はセミナーなどのとき、「最後にアンケートを」と言われるなが苦手です。
しっかり書こうとすると時間がかかって、いのこりのようになってしまう。あれがイヤなんです。
だから「大変勉強になりました」とかなんとか、無難なことを書いてさっさと席をたつことがほとんどです。
参加申し込みのときにメアドは登録するのだから、あとからメールでアンケートフォームのURLを送れば、好きな時間に落ち着いてじっくり答えてもらうこともできるでしょう。
アンケートの回答活用法
お客様の声
回答をつなぎ合わせると、「お客様の声」として掲載する文字原稿ができます。
こちらなどが、A4アンケートの回答をもとにつくった「お客様の声」です。
お客さまの声 M.Hさま(富山県・会社経営)(情報発信セミナー)
HPやチラシの宣伝文句
「〇〇にお悩みの方へ」のような文言の〇〇には、Q1のお答えをそのまま入れればOK。
そのほか、自分の強みとしてでてきた要素を分りやすく、つたわりやすく発信できます。
リクルートページの「先輩スタッフの声」
採用ページに、入社後の仕事ぶりや生活をイメージしやすいようにと、スタッフ紹介を掲載する企業は多いことでしょう。
この先輩の文章にも、A4アンケート的な考え方を応用することができます。
先輩スタッフへのインタビューにこんな質問をしてみるのです。
「入社以前は、どんな夢や悩みがありましたか」
「何がきっかけで、この会社を知りましたか?」
「この会社を知ってすぐに入社を決めましたか? 決めなかったとしたら、なぜですか?」
「何が決め手となってこの入社を決めましたか?」
「入社して感じる当社や仕事の魅力はなんですか」
このあたりを答えていただくと、入社に関心を持って読む人の参考になる情報が引き出せます。
また、自社の採用に関する情報発信を見直す材料にもなります。
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このように、ひとつのアンケートの形式から、さまざまな活用が可能です。役立ちそうなら、自分のケースに当てはめてアレンジしてつかってみてはいかがてしょうか。
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