昨年11月から4回シリーズで開催されたとやまcocolo会特別企画講座「自分史づくり」全4回が、2019年1月20日に終了しました。講座の様子をご紹介します。
【とやまcocolo会さんが作成された案内(部分)】
講座の内容
とやまcoとやまcocolo会さまのフェイスブックページでは、毎回丁寧な開催報告をアップいただきました。
講座の内容がよく分かるので、一部を抜粋してご紹介させていただきます。※写真引用元同ページ
第1回(2018.11.24)「素材あつめ」
一見、自分史というと、というか、自叙伝とか聞きますと、それなりの業績というか、地位、名誉がある人が、これまでの偉業について書き綴ったもの…というイメージがありますね。でも、必ずしもそうではないんですよ!というところから始まりました講座です。
小学2年生が取り組んでいる課題であったり、10歳の子どもが1/2成人式として、まとめていたりするもので、人生を振り返る、総括するものではなく、今後の自分の人生を考えるきっかけにもなる!というものとのことです。
なにはともあれ「書いておく」ということは、本当に大事なことなんだなーと思います。
たとえば、自分の親や祖父母の世代が、どんな時代を生きてきたのかということを知る手掛かりにもなります。高度成長期のことや戦争があったことは、知識としては知っていますが、実際に、そのときに生きていた人、自分にとても近い人として、親なり親類縁者がその時代にどのように向き合っていたのか、どんな人生を生きてきたのか?ということを知ることができるのも、自分史の優れたポイントのひとつだと感じました。今回の講座では、「自分史」の小冊子を作成することが目標となっています。そこにいたるまでには、いろいろなスキルが必要となりそうです。
今日は、林原さんから、ざっと小冊子作成までに必要となるプロセスを解説いただき、具体的なワークにも取り組みました。
簡単な年表を作ってみたり、そこから、どのような時代的な、個人的な背景があり、何を考え、どのように行動したのか、また、その結果、どう自分なり周囲の環境が変化して、現在の自分に至っているか。そして、この先自分はどのように行動していくのだろうか…といったことに、ごく簡単にですが、触れることができました。
全体で3時間の講座ですので、たっぷりとワークの時間を取ることはできませんが、それでも参加者のみなさんは、いろいろと考えるところがあったように思います。
自分史だから、自分の人生を振り返ってみるつもりが、親のことを全然、知っていないことに愕然としたとか、自分史という形を借りて、面と向かっては話しにくいことを伝える材料にしてみたいとか。いろいろのようです。
かくいう、とやまcocolo会自体も、団体設立当初から、いろいろな方との関わりがあって、そのときどきで姿形も変わっていると思います。全然変わってないよ、と仰る人もいれば、コロコロ変わっていると仰る人もいらっしゃると思います。
いつか、とやまcocolo会の会史も作れたらいいのかなーと思ったりもしました。その際には、ぜひ、林原りかさんに編集いただきたい限りです。
第2回(2018.12.9)「書きはじめよう」
今回は、その素材(宿題)を持ち寄り、どのような構成にしていくのかという手法、構成全般にわたり、詳しく講義をいただきました。
自分が生まれてからこれまで、そしてこの先といった時系列で並べて書いていくだけでなく、伝えたいことをトピックでまとめつつ、その背景や経過などを自分自身の人生を通じて記述していく手法、人生の主題となるテーマに即して書いていく手法など、さまざまな構成案を提示していただきました。
また、どのように書いていけばいいのかということについても、紙面を分割して全体の構成、ボリュームを作っていくこと、その中で起承転結や、序本結、PREPなどの文章の構成、数字表記のルールなど、大筋のところから、仔細に至るまで、短い時間ながら喩えを用いながら、とても詳しく解説いただきました。
今回は、ワーク中心で参加者みなさんの質疑に応じながら、内容を深めていくやり方になりましたが、講義を進めていくに従い、大雑把な記憶を頼りにしながら、次第に五感を思い返すような自分自身の転機を見つめ直すようなワークになったかなという印象があります。
みなさん、それぞれの人生がありますので、画一的な進め方は難しいかと思うものの、林原さんの個別対応力といいますか、参加者のみなさんと、しっかり向き合う時間も取りながら進めることができたことは、主催者としても本当に嬉しく思いました。
第3回(2018.12.23)「本にしてみよう」
3回目となる今回のテーマは「本にしてみよう」です。
これまでの素材を集め、文章の構成、豊かな表現方法などの講座を踏まえて、具体的な編集作業に入っていきます。
編集手順としてのワークシートが示され、素材を確認し、素読み校正、入稿準備へと進んでいきます。
今回の講座では、図らずも少人数での開催となり、また、作業の進捗状況にもバラツキがあったため、林原さんとのマンツーマンに近い形での実践的講座となりました。
きめ細やかなご指導をいただき、大感謝です!
参加者のみなさんは、今回、本当に濃密度な時間を過ごされたと思います。お一人お一人が自分の内面に深く下りていき、ご自身の体験と向き合っている。そしてそのような作業に取り組んでいる人たちと空間を共有している。このこと自体に一種の癒しの効果があるようにも思われました。集団カウンセリングのようなものでしょうか。少しばかり不思議な体験をしたように思っています。
第4回(2019.1.20)「読んでみよう」
最終回となる今回のテーマは「読んでみよう」です。
昨年末を原稿締め切り日として、みなさまから原稿の提出を受け、印刷会社との校正を終え、製本された世界に1つだけの自分史が完成しました。
まずは、これまでの講座をふりかえり、みなさんへのねぎらいの言葉などを講師の林原さんからいただき、完成した冊子を手渡していただきました。卒業証書授与みたいな感じですね(笑)何かしら厳かで恭しく感じるのは主催者だからでしょうか。まったくもって、主催者冥利に尽きる瞬間です。
まずは、参加者ご自身が執筆された本を手に取っていただき、一読していただきます。その感想を聞きますと、製本された嬉しさとともに、ずっしりとした重み、手応えを感じるとのことです。参加者のみなさんの人生が凝縮されていますから、当たり前といえば当たり前のことかもしれませんが、とても新鮮な感じがいたします。
そして、「読んでみよう」です。
今回の研修に通底する隠れたテーマのひとつが「自己承認、他者承認」です。
最大8800字の原稿を埋めていくという作業ですが、なかなか大変なことだったと思います。ある出来事、人生のエポックメイキングを書き始めると、おそらくそれだけで字数を軽くオーバーしてしまうようなことでしょう。出生からこれまでのことを、それなりに丁寧にバランスよく書いていくということは、至難の業です。参加者のみなさんは、それを成し遂げた。自分自身の人生に向き合い、要点を過不足なく書き上げた。ご自身のヒストリーを自分自身の手でまとめ上げられました。言葉でいうのは簡単ですが、自己承認の難しい作業を行われたことだと思っています。
そして、今回は、参加者全員での回し読みです。おそらく、同じように自分自身に向き合い、同じ作業を経てきたからこそ自己開示ができたのではないかなと思います。そこには一種の連帯感のようなものが生まれていたのではないかとも思います。
「回し読み」を終えて、全員でそれぞれに感想を述べあっていただきましたが、みなさん謙虚であり、他者を敬う温かな視線があったかと思っています。
今回は少人数ではありましたが、こうした自分史づくりの作業を共に行っていくことで、生まれてくる優しい人間関係もあるのだなと実感した次第です。
五感で満たされる優しい時間に
今回は4回のシリーズで、守秘義務や個人情報の保護を約束して他では話さないような深い体験談を交わすこともありました。まさに「一種の連帯感」がうまれた場だったと感じています。
最終回では「回し読み」は、きっとドキドキなさるでしょうから、少しでもリラックスした時間にしていただきたいと、私はお菓子を作って差し入れいたしました。
我が家の定番、ニンジンケーキとピーナツバタークッキーです。
また、飲み物は毎回、とやまcocolo会さんのはからいで、ハーブガーデン平田さんの金丸晴美さん自ら無農薬ハーブティーをいれてくださいました。
さらに金丸さんからは最終回で、自分史執筆という苦しいレースを走りきった皆さまに、修了証(完走証)として入浴剤をいただきました。
毎回の講座でも、優しいハーブの香りが、人生を振り返ったり文章を紡いだりと脳が沸騰しそうな時間を寛いだものにしてくださいました。ありがとうございます!
講座を終えて
講座終了後、今回の講座を企画されたとやまcocolo会の柴垣禎副代表と記念撮影。金丸さんが撮ってくださいました。
柴垣さんは、企画立案時から4回終了までしっかりと伴走してくださった陰の立役者的存在です。ほんとにお疲れ様でした。貴重な機会をありがとうございます。
参加者の皆さまは、年末年始のただでさえ忙しい時期に、自分と向き合い、8800字の原稿を書き上げられたことに、ただただ尊敬いたします。
出来上がった自分史は、どなたの人生も小説や映画のようにドラマティックです。文体・構成には個性があふれ、素晴らしいものばかりでした。
今回の講座で考えられたことや出来上がった自分史が、参加者の皆さまの人生をより豊かにする糧となることをお祈りしております。ありがとうございました!
参考
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ここだけに掲載している林原りかの「自分史的自己紹介」をお届け後、言葉やブランディングで、ビジネスと人生を充実させるヒントをお伝えしています。返信もOK!