今日はクリスマス・イブ。サンタに扮してプレゼントを忍ばせる親御さん、今年は真実を知らせるか迷われる親御さんなどなど、いろんな方針があるかと思います。ちなみに我が家は、「サンタはおとぎ話の中の人」派です。
サンタはうちにこなかった
私が親になったとき、「サンタに扮して子どもたちにプレゼントを渡す」をやらなかったのは、自然なことでした。
というのも、私自身が幼いとき、私の両親がサンタになることも、クリスマスにおもちゃを買い与えることもなかったからです。
つまり、サンタはうちに来ませんでした。
でも、妙に覚めた子供だったので「そりゃサンタが現実にいるわけないよ」と、当たり前のこととして受け止めていました。
クリスマスにサンタ(親)からプレゼントをもらうのは、テレビの中の話だと思っていたのです。
そんな調子だったので、大人になってから、「サンタになっておもちゃ」の親御さんが多いことには、正直なところ驚きました。
サンタクロースのモデルである聖ニコラウスを知り、なるほど、子供を救った人であって、おもちゃをあげたんじゃなかったんだと納得。自分の子どもたちにも、
「子供を救ったえらい人にちなんで、プレゼントを上げる習慣ができたんだよ」と、ついでに「赤い服を着ているのは、コカ・コーラのCMからなんだよ」と教えていました。
また、モデルとなった聖ニコラウスのことも、
「本当にサンタがいたとしたら、家があり親がいるあなた達よりも、もっと困っている子供のところに行っているんじゃないかな」
と話していました。子供たちも、この話は「そうかもね~」と頷いていました。
というわけで、我が家の子供たちにとっては、クリスマスは「ほしいもの(必要なものではなく)を買ってもらえる日」となりました。
はじめから、このように現実的に話しておくと、「いつばれるか」とか「いつ話そうか」と悩むこともなく大変に楽です。
逆に、煙突もない日本の家で、この情報化社会で、どうやって「サンタがプレゼントをもってくる」という話を子供に信じ込ませることができるのでしょう。やったことがないので、そちらのほうが不思議にすら感じています。
「いい子」ってなんなんだ
私が、親がサンタのフリをすることが好きでないもうひとつの理由は、
「いい子にしないと、サンタさんがプレゼントをくれないよ」
というお約束の文句です。
「いい子にしていればもらえる」というのは、よく考えればおかしな話だと思いませんか。
「いい子」ってなんなんでしょう。だれが評価するのでしょう。
この言い方は、「○○なら」と条件をつけて褒美を与える、いわば「条件付きの承認」です。
「条件付きの承認」とは「何かをしたら(しなければ)承認される」ということ。「損得勘定」を動機づけにすることです。
この動機づけには、
「何かをしなくては認めてもらえない」
「何かをしてくれないなら、相手を認めなくていい」
という価値観が土台にあります。この価値観は、
「褒めてほしいからやる」
「誰も見てくれなければ、いいことはしない」
「褒めてくれない相手を責める」
という思考や行動パターンにつながります。
毎年毎年、こんな考え方を親が奨励していいのかしらと、なんだかモヤモヤしています。
プレゼントをもらえようがもらえまいが、自らの則にのっとったよい子であればいいではないですか。
また、親たるもの、そんなふうにモノでつらなくても、あるべき姿であれと子供を導きたいものです。
子供にしても、「大人の都合を押し付けて騙された」と、そのうち気づき、不信感をもたないかと心配です。
サンタとしてプレゼントを上げことが恒例になっている親御さんは、せめて「いい子だったから」のひとことは、封印することをオススメします。
クリスマスは「猫の日」という我が家
では、サンタがうちにやってこない我が家のクリスマスはつまらないものでしょうか。そんなことはありません。世の中のお祝いムードにのっかて、お祝いはしています。
実は、我が家では、飼い猫の「むう」の友達として2匹の猫を飼う際、
「お金がかかる」
という反対に
「もうクリスマスプレゼントはいらないから」
と説得したというエピソードがあります。
そこで、クリスマスはイブイブに天皇誕生日を祝い、イブの日は猫たちの来訪と健康を祝う日になっています。
また、クリスマスに合わせて放映される特別番組をみんなで一緒に見る日です。
クリスチャンでもない私たち。自分たちの好きな過ごし方をすればいいのではないかと思います。とくに、誰かがつくったムーブメントにのっかるのはいかがなものかと。
「夢を壊さないためにおもちゃを買う」とか、「高級レストランでディナーを食べてからホテル」とか「クリぼっちはさみしい」とか、そういうのを誰かに影響され無自覚にやってるだけなら、ちょっと止めてみるのもいいものですよ。
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