幸福世界一の国デンマーク視察☆権利団体と基本自治体の連盟、市民活動家

さて、4日目の視察です。この日は3つの団体を訪れました。

まず一つ目は、自由、平等と多様性のビジョンに向けて取り組む国の研究機関「クビンホ(KVINFO)」です。

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クビンホがある建物は通称「ブラックダイヤモンド」。王立図書館も中にはあります。「本は国の宝」として、大切に考えられているそうですよ。

クビンホのリーダー、スザンヌさんからお話を伺いました。

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デンマークで女性が働くことが推進されたのは、第二次世界大戦後の労働力不足を補うためでした。

しっかり働いてもらうために、育児休業や保育園・幼稚園(デンマークでは幼保の違いは年齢のみ)の整備が進んだそうです。

また、高齢者福祉も行政の仕事。嫁が介護のために離職…ということもないとか。

しかし、これだけ制度を整えたデンマークでも、日本と同じように、男女間の給与格差、女性管理職の少なさ、初産年齢の上昇などが挙げられました。

ちなみに、女性が活躍するための一番のポイントは、制度よりなにより「価値観を共有できる夫を選ぶこと!」とのことでした。

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スザンヌさんと一緒に。

スザンヌさんは村上春樹さんの大ファンで、この取材の翌週、アンデルセン文学賞受賞のためにデンマークを訪れる村上春樹さんがクビンホにもいらっしゃるとのことで、大変楽しみにしてらっしゃいました。

この後はランチに。コーディネーターのニールセンさんオススメの屋台村「Copenhagen Street Food」にやってきました。ここは、紙の保管倉庫を利用した建物で、おしゃれな各国料理の屋台が並びます。

私が惹かれたのは、韓国料理の屋台。そろそろ醤油味が恋しかったんですよね!

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こちらのプルコギ(焼肉)をいただきました。眠気防止に「ご飯半分で、その分サラダを増やして」という要望にも笑顔で答えてくれました。

フォークとスプーン、ご飯に刺しちゃうのね。確かにそれなら落ちないけど……(笑)

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屋台村の外には、オノ・ヨーコさんの七夕飾りを思わせるアート作品が。村上春樹さんといい日本の方のグローバルな活躍は嬉しいものですね。

さて、午後からは、ふたつめ視察先、国内98 自治体の連盟である「ケーエル(KL)」を訪問。コンサルタントのアンドレアさんから、自治体での女性の状況を伺いました。

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デンマークではビジネスミーティングの際に、コーヒーなどのドリンクとクッキーなどお菓子をつまみながら行うことが多いそう。どこに行っても、美味しいコーヒーとお菓子をいただけて嬉しいな♪

さて、肝心のお話です。

デンマークでは最低賃金や産休などに関する決まりは、法律で定めるのではなく、労使交渉で決まるそう。長時間労働や上司からの理不尽な指示(いじめ、嫌がらせなど)といった労働環境についても、労組や市役所、KLが介入して、改善するとか。労働者がすごく守られている印象です。

また「フレキシキュリティ(柔軟性を意味するflexibilityと安全を意味するsecurityを組み合わせた造語)」と呼ばれる「解雇しやすく、雇用しやすい」制度や、女性の社会進出との関連性が高い社会福祉政策についても教えていただきました。

本日ラストは、1970~2000年代に反原発の活動を行った市民団体「原子力に関する情報協会(OOA)」を立ち上げたクリステンセンさんと事務局を担当していたベンテミアさんにお話を伺いました。

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カフェを貸し切って和やかに。こちらの大きなチョコチップクッキーも美味しかった・・・

このOAAという団体は、オイルショックの後に起こった原子力発電推進の動きに対して、原発に関する正しい情報を市民に伝えることで世論をひっくり返し、国を脱原発の方向へと促し、コペンハーゲン対岸20キロにあるスエーデンのバーセベック原子力発電所の閉鎖運動を支えてきました。

お二人から学んだのは、何らかの意見を主張するときのポイント。

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これは運動のシンボルマークなのですが、笑顔の太陽をモチーフにし、「原発反対!」ではなく「原発は必要だと思いますか? ご遠慮いただいます」的に柔らかいキャッチコピーにしたそう。

できるだけ礼儀正しく振る舞い、相手にも一緒に考えてもらおうという姿勢が大切とのこと。そして、その問題については、相手以上に詳しくなること。情報発信のポイントはとにかく

「正確であること」

ということです。嘘、隠し事、デタラメや盛り過ぎは、信用を落とすことになります。

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当時の運動の様子を書籍で見せていただきました。

インターネットもSNSもない時代にこれだけの人に情報を伝えたのは、「チラシ」と「書籍」だったそうです。

情報発信の力、知識を自分から取りに行くことの大切さをつくづく感じたお話でした。

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ベンテミアさんには、「政府に交渉どころか、夫や上司にも交渉できないという日本人女性に、活動やご家庭での経験を踏まえて、アドバイスを」と質問。

交渉できるようになるためのステップや、相手との関わり方について、丁寧に答えてくださいました。

今日は3箇所でたくさんのお話を伺い、頭がパンパンになりました。夜は参加者みんなで食事をとり、今までの話から考えること、感じたことを夜中まで話し合いました。

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